フットボールチャンネル

これが限界だった。なでしこジャパンに突き付けられた現実「カウンターだけでは成長できない」【パリ五輪現地コラム】

text by 編集部 photo by JMPA

池田太監督続投の可能性は…。なでしこジャパンが感じた世界との差

「(熊谷に)オリンピックを獲らせてあげたい、本当にそれだけだったので、本当に悲しいですし、自分の力がまだまだ足りなかった。もっとチームを助けたいですね。最後のところでやれてしまうのが自分の弱さだと思うので、もっとチームから信頼されて、チームを託される大きな存在になって帰ってきたい」


 南と同学年で25歳の長野風花は、今後もなでしこジャパンを背負っていく。リバプールでは4位躍進の立役者の1人となり、自信を持ってこの大会に臨んだが、「もっとチームの力になりたかったし、まだまだ成長しないといけない」と唇をかみしめる。

 昨年のFIFA女子ワールドカップで思うようなパフォーマンスが見せられなかったという悔いもあっただけに、パリ五輪への思いは人一倍強かった。「勝ち切れなかった。内容はどうでも良くて、結果が一番なんで…」と声を詰まらせた。

 この夏をもってなでしこジャパン監督としての任期が切れる池田監督だが、佐々木委員長は私見として、「この大会をふまえて、もう1、2試合頑張ってもらいたいというところもある」と話し、続投の可能性について「もちろん(その)選択肢もある」と言った。

 相次ぐアクシデントにも崩れず、総力戦でベスト8という結果を残した。パリ五輪は、数年前には遠すぎて見失いかけていた頂点との差を測る大会であり、今後の進むべき方向性を照らしてくれる大会となった。

(取材・文:加藤健一【フランス】)

【関連記事】
英国人が見たなでしこジャパン対アメリカ合衆国戦。「うそ!?」「ロッドマンのような…」「結局メダルを…」
なでしこジャパン、準々決勝敗退で評価は? 最後の最後に屈する【アメリカ合衆国戦どこよりも早い採点】
【決勝トーナメント表】パリ五輪 女子サッカー

【了】

1 2 3 4

KANZENからのお知らせ

scroll top
error: Content is protected !!