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パリ五輪の“中心”になるはずが…。伸び悩んでしまった23歳以下の日本人選手6人。フランス行きを果たせなかった逸材たち

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

MF:中井卓大(なかい・たくひろ)


【写真:Getty Images】

生年月日:2003年10月24日
所属クラブ:アモレビエタ(スペイン3部)
23/24リーグ戦成績:16試合0得点0アシスト(ラージョ・マハダオンダ)



「中井卓大がパリオリンピックの中心選手になる」と、期待をもって予想したサッカーファンもかつては少なくなかっただろう。だが、パリの地に彼の姿はなかった。中井は現在、スペインでもがき苦しんでいる。

 世界的名門のレアル・マドリードにその才能を見出されて10歳で同クラブの育成組織に加入した中井は順調にカテゴリーを上げていき、2022年夏にはセカンドチームにあたるカスティージャ(スペイン3部)に到達。持ち前の卓越したテクニックとプレービジョンをここでも発揮して、スター選手への階段をのぼっていくと期待されていた。

 だがカスティージャに所属していた2022/23シーズンは、優れたタレントたちからポジションを奪えずにリーグ戦の出場が2試合のみで、プレー時間はわずか5分という厳しい結果となってしまった。今季は環境を変えることを選択し、同じく3部のラージョ・マハダオンダに期限付き移籍するが、ここまで16試合の出場で0得点0アシスト。先発は4試合のみとなってしまっている。チームの不振(最終的に4部降格)による監督交代など中井にとって難しい要因も重なったが、ここにきてプロの壁に阻まれてしまっている感は否めない。

 もちろん3部とはいえ、プロの世界で戦うことは並大抵のことではない。だが中井はその才能から英紙選出の「世界で最も才能のある若手選手60名」に選出されたこともあるだけに、伸び悩んでしまった印象を受けてしまう。中井は現在キャリアの岐路に立っていると言えよう。2024/25シーズンは再びスペイン3部に身を置くが、果たして活躍できるか。

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