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「壁をなかなか越えられない」なでしこジャパン主将の熊谷紗希が感じたあと少しの差とは「言葉で表せない何か」【パリ五輪】

text by 編集部 photo by Getty Images

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なでしこジャパンの熊谷紗希
【写真:Getty Images】

主将が感じた少しの差とは

 なでしこジャパン(日本女子代表)は現地時間3日、パリ五輪(パリオリンピック)2024・女子サッカー競技準々決勝でアメリカ合衆国女子代表と対戦。試合は延長戦の末、なでしこジャパンが0-1で敗れた。延長戦も含めてフル出場した熊谷紗希が、インタビューに応じている。



 全勝でグループを突破した優勝候補アメリカとのベスト4進出をかけた大一番に臨んだなでしこジャパン。強敵相手にボールを握られる時間が長く続くも粘り強い戦いを見せ、試合は延長戦に。しかし、105+2分にトリニティ・ロッドマンが見事なゴールを決める。日本はその後反撃に出るもあと一歩及ばず、0-1で無念の準々決勝敗退となった。

 チームを率いてきた主将の熊谷は、「自分たちの全てを出して戦った結果ではある。そこに関しては本当に仲間たちに感謝したいし、やっぱりみんなとだから多分ここまでこれたと思うし、そういった成長はすごくうれしく思う」とチームを讃えた上で、21年東京五輪、23年W杯と連続でベスト8に終わった理由について次のように語っていた。

「本当にこのちょっとした何かというところ、やっぱり自分たちはこの世界の壁というか、ベスト8の壁をなかなか越えられない。この壁は、自分たちが打破していかなきゃいけないところでもある。(打破)したかったところですけど、これからまたなでしこジャパンの未来のためにできることに全力を尽くしたい」

 さらに、「正直やっていても手応えしかないというか、やっていてもこの人たちにはかなわないなと思う相手ではなくて…。どの相手と戦ってもそう思えるところまでは来てると思う」と言葉を続け、「やっぱりそこからほんとに一歩その先っていうところが自分たちの壁になっているのは間違いない。言葉で表すのはすごく難しいですし、自分たちのやれることはやりきって出した。じゃあ何が足りなかったの?って言われたら難しい」と、言い表せないほんの少しの差でアメリカに敗れたことを強調していた。

 そして、「その言葉で表せない何かを見つけ出すために、もがくしかない」と述べた上で、「見つけられた時が勝てたとき。分かっていても見つからないことはあるかもしれないですけど。そのためにやっぱもうできることを全力でやるしかないし、自分たちのチームは私を抜いたら全然みんな若いんで。まだまだ未来あるチームだと思うし、まだまだなでしこジャパンの未来は明るい」と、なでしこジャパンの将来についても言及している。

(取材:加藤健一【フランス】、構成:編集部)

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【了】

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