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「あとで聞いたら…」なでしこジャパン、浜野まいかを五輪に導いた“恩師”の助言。「鳥肌が立つ」準々決勝で再会へ【パリ五輪】

シリーズ:コラム text by 折原亘 photo by Getty Images

世界に衝撃を与えたU-20女子W杯

 WEリーグ初年度の開幕戦で先発出場を果たすと、いきなりの2ゴール。日本女子サッカー界に衝撃を与えた。結局、2021/22シーズンのWEリーグではその2得点のみに終わったが、WEリーグデビューから16試合に出場し、順調にサッカー選手としてのキャリアを歩んでいた。


 そして、2023年1月にチェルシーへの完全移籍並びにハンマルビーIF(スウェーデン女子1部リーグ)への期限付き移籍が発表された。ハンマルビーでは、怪我の影響もあり終盤戦は出場できなかったが、リーグ戦17試合の出場で7ゴール1アシストを記録し、チームの2冠達成に貢献した。

 浜野が世界を驚かせたのは、2022年のFIFA U-20女子ワールドカップ(W杯)だろう。この大会で連覇を目指すU-20日本女子代表に藤野あおば、石川璃音らとともに選出された浜野は準々決勝のU-20フランス女子代表、準決勝のU-20ブラジル女子代表戦でゴールを奪うなど、6試合の出場で4ゴール1アシストを記録。決勝でU-20スペイン女子代表に敗れ、大会連覇の夢は叶わなかったものの、浜野は大会MVPに選出された。

 特にブラジル戦での絶妙な抜け出しからのループシュートは衝撃的だった。GKが猛スピードでボールに向かって行ったが、その動きをよく見ていた浜野は圧巻のシュート技術でゴールを決めて見せたのだ。得点感覚に優れている彼女だからこそ成せる技だ。

 U-20女子W杯で目覚ましい活躍を見せた浜野は、10月6日に行われたナイジェリア女子代表戦でなでしこジャパンデビューを飾っている。さらに翌年にはFIFA女子ワールドカップ(W杯)に臨むなでしこジャパンのメンバーに選出され、19歳で初めてW杯という大舞台を経験することとなった。

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