FW:佐藤恵允
【写真:Getty Images】
生年月日:2001年7月11日(23歳)
所属クラブ:ブレーメン(ドイツ)
23/24リーグ戦成績:14試合5得点(ブレーメンⅡ)
佐藤恵允はプレーの粗さが指摘されているが、それを補って余りあるインテンシティの高さが魅力だ。ボールを失ってもすぐに切り替えて相手選手とチェイスできる能力は、今のU-23日本代表にとって重要な武器である。初戦で負傷交代した平河悠は前日練習に参加しているが、U-23スペイン代表戦に間に合うかは微妙なところだ。
3試合すべてで得点に絡んでいる実績を考えても、佐藤の働きは顕著だ。7月24日のU-23パラグアイ代表戦で山本理仁が挙げた日本の3点目は、佐藤が右サイドで仕掛け続けた結果である。30日のU-23イスラエル代表戦では、試合終了間際に右のスペースに走り込んで細谷真大のゴールをアシストした。
U-23スペイン代表は、30日のU-23エジプト代表戦で何度もカウンターからピンチを招いている。激しい上下運動を繰り返せる佐藤ならば、その状況を最前線から引き起こせるだろう。
FW:細谷真大
【写真:Getty Images】
生年月日:2001年9月7日(22歳)
所属クラブ:柏レイソル
2024リーグ戦成績:19試合2得点
7月30日のU-23のイスラエル代表戦で待望の今大会初ゴールを決めた細谷真大。自身に得点が生まれたのはもちろん喜ぶべきことだが、細谷はこの試合以前から何度もチームを助けている。U-23イスラエル戦では先発から外れており、良い状態でこの準々決勝に臨むことになりそうだ。
最前線で体を張って味方選手のスペースを作り、24日のU-23パラグアイ代表戦では藤尾翔太のゴールをアシストしている。その献身性は数字にも現れており、データサイト『FotMob』が示すところによると、ここまでの3試合における細谷のチャンスメイクは「7」。この数字はU-23日本代表における単独1位だ。
加えて、今大会のU-23スペイン代表はCBに不安を抱えている。2023/24シーズンのラ・リーガに彗星のごとく現れた17歳パウ・クバルシは、24日のU-23ウズベキスタン代表戦でPKを献上し、27日のU-23ドミニカ共和国代表戦では1試合目に続いてイエローカードをもらい累積で最終節を出場停止処分となった。苦労する新鋭にとって、様々な形でチームを助ける細谷の存在は重くのしかかるだろう。
FW:斉藤光毅
【写真:Getty Images】
生年月日:2001年8月10日(22歳)
所属クラブ:ロンメル(ベルギー)
23/24リーグ戦成績:22試合3ゴール(スパルタ・ロッテルダム/オランダ)
7月30日のU-23イスラエル代表戦でベンチ外となった斉藤光毅。フレッシュな状態でU-23スペイン代表戦に臨む10番は、今回のゲームでU-23日本代表の攻撃を牽引するだろう。
24日のU-23パラグアイ代表戦で2アシストを記録した斉藤は、シュートでも相手に脅威を与えている。データサイト『FotMob』によると、「90分あたりの枠内シュート数」で三戸舜介に次ぐ第2位を記録。27日のU-23マリ代表戦では途中でピッチを退いたが、デュエル勝利数「4」を示しており、屈強な相手にも戦えることを証明した。
そして何と言っても斉藤の特長はドリブルで、「90分あたりのドリブル成功数」ではチーム内トップの数字を叩いており、大きな助けとなっている。U-23スペイン代表はサイドバックが攻撃参加を仕掛けてくるが、守備的MFやCBが空いたスペースへカバーに入るのがやや遅れる場面も見受けられる。そういったシーンが巡ってきたとき、10番の仕掛けが大きなインパクトを与えることは想像に難くないだろう。