MF:藤田譲瑠チマ
【写真:Getty Images】
生年月日:2002年2月16日(22歳)
所属クラブ:シント=トロイデン(ベルギー)
23/24リーグ戦成績:25試合1得点
U-23日本代表のキャプテンに対し、「チームの心臓」というフレーズを使って異論のある人はもはや少数派だろう。中盤の底から攻守にタクトを振る藤田譲瑠チマは、存在そのものが試合を分けている。
事実、膠着状態だった7月30日のU-23イスラエル代表戦では、藤田がピッチに立ったあとに日本の決勝点が生まれている。後半アディショナルタイム、藤田が右サイドを走る佐藤恵允にボールを供給し、そこから佐藤が中へ折り返す。それに細谷真大が右足で合わせ、ネットを揺らした。
さらに藤田は守備面でも要所要所で輝きを放ち、危機的状況を未然に防ぐ立ち回りを見せている。データサイト『FotMob』が示すところによると、藤田は「90分あたりのインターセプト数」でチーム内2位、「90分あたりのタックル成功数」では3位に位置している。ポゼッションからの攻撃展開が大きな武器のU-23スペイン代表にとって、藤田は最大の脅威になるだろう。
MF:山本理仁
【写真:Getty Images】
生年月日:2001年12月12日(22歳)
所属クラブ:シント=トロイデン(ベルギー)
23/24リーグ戦成績:33試合0得点
ここまでの3試合すべてにスタメン起用されているのは、GKの小久保玲央ブライアンとMFの山本理仁だけだ。替えのきかないゲームメイカーとしてU-23日本代表の中盤に君臨する7番は、ここまで2得点の活躍を見せている。
山本には左足から繰り出されるチャンスメイクが期待されていたが、それに加えて今大会では得点能力にまで磨きがかかっている。パリ五輪を除き、山本がこのチームでゴールを記録したのは、2022年3月に行われたU-23カタール代表との国際親善試合までさかのぼる。シュートでも相手の注意を引けるようになったのは、日本にとって大きなアドバンテージだ。
大会屈指のタレントを揃えるU-23スペイン代表を相手にこれまでと同程度の活躍ができれば、山本個人にとっても大きなプラスになるだろう。
MF:三戸舜介
【写真:Getty Images】
生年月日:2002年9月28日(21歳)
所属クラブ:スパルタ・ロッテルダム(オランダ)
23/24リーグ戦成績:19試合2得点
7月24日に行われたU-23パラグアイ代表戦で、ハットトリックまであと一歩だった三戸舜介。U-23日本代表ではインサイドハーフとして起用されることもあるアタッカーは、攻撃面で違いを作っている。
パラグアイ戦以降は途中出場が続いているが、三戸はU-23スペイン代表戦ではスタメンに起用される見込みだ。同選手の切り替え時における強さは、ショートカウンターをチーム戦術とする日本にとって貴重な武器だ。ポゼッション主体のスペインが相手ならばなおさらである。
データサイト『FotMob』によると、30日に行われたU-23イスラエル代表戦で、三戸は途中出場ながらデュエル勝利数「4」。勝率にして驚異の「100%」だ。すなわち先の試合で、このアタッカーは中盤の競り合いで一度も負けていない。