「サイドハーフとしてやりやすかった」その理由とは…
右の伊東が持ち前のスピードと推進力で引っ張る中、中村も前回よりは外に張ってボールを受け、思い切った仕掛けを見せる意識を鮮明にしていた。
「中に入ってボールを受けて、逆サイドに展開してクロスに入っていく形をチームとしてやろうとしているんですけど、自分が中で持っても詰まっちゃうことが多くて、ビルドアップでうまく形を作れていない」と清水戦後の中村は苦渋の表情を浮かべていた。
しかし今回は「もうちょっと外に張っていいという感じになったんで、自分もサイドハーフとしてやりやすかった。うまく10番のテディと左サイドバック(SB)の18番(セルヒオ・アキエメ)と絡めた」と前向きに発言。
伊東から大きなサイドチェンジを受けて、三菱養和SCユース時代の1つ後輩に当たる望月ヘンリー海輝に対してドリブルで仕掛けた18分のシーンのように、何度か見せ場も作ることもできていた。
チームもコンディション・戦術理解の両面で改善が見られ、29分には伊東が凄まじいスピードでDF杉岡大暉の裏を取り、ディアキテの先制点をお膳立て。早い時間帯に1点をリードすることに成功する。
後半も彼ら主力組はプレーを続行。テウマが左サイドの攻めを増やそうと仕向けたこともあり、中村がボールを持つ回数が増え、より得点の匂いも感じられた。だが、54分の中央からのFKをフカしてしまうなど、背番号17はネットを揺らせないまま、69分にベンチに退くことになった。