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浜野まいかは苦しい過去を乗り越えた。なでしこジャパン20歳FWは異国で「メンタルの浮き沈みが…」【パリ五輪現地コラム】

シリーズ:コラム text by 加藤健一 photo by JMPA

「浮き沈みが激しかった」



「やっぱりメンタルの部分で浮き沈みが激しかったと思います。『なんでこんなときに?』って思いましたけど、そう思っても意味ないと分かっていた」

 大会後には左肩の手術を受けた。そして、半年近くに渡る過酷なリハビリを始めることになる。これは、20歳で迎えるパリ五輪出場に向けた険しい戦いのスタートを意味した。

 左肩の脱臼により、初めてのワールドカップは悔いが残るものとなってしまった。それでも、1年後には五輪がある。浜野はスウェーデンからロンドンに戻り、リハビリを始めた。パリ五輪の切符を掴むためのアジア最終予選を味方に託し、「まずは肩をしっかり治す」と意気込んだ。

「チェルシーのフィジカルコーチの言葉を信じてやっていた。手術後にテストがあったんですけど、2ケ月後には逆の(右)腕より強くなっちゃって(笑)。逆(右腕)をトレーニングしなきゃいけないと言われてしまいました」。パリ五輪を前にした国内合宿で、浜野は笑いながら明かしてくれた。

 サッカー人生で初めての大きなケガを乗り越え、浜野はサッカー選手として一回り成長することができた。浜野は苦しい状況をポジティブに捉えていた。

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