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浜野まいかは苦しい過去を乗り越えた。なでしこジャパン20歳FWは異国で「メンタルの浮き沈みが…」【パリ五輪現地コラム】

シリーズ:コラム text by 加藤健一 photo by JMPA

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 なでしこジャパンは現地時間7月31日、パリ五輪(パリオリンピック)グループリーグ第3節でナイジェリア女子代表と対戦し、3-1で勝利してグループリーグ突破を決めた。22分に先制ゴールを決めた浜野まいかは苦しい時期を乗り越え、一回り成長した姿をフランスの地で見せている。(取材・文:加藤健一【フランス】)


「東京オリンピックまであと何日…」

なでしこジャパンFW浜野まいか
【写真:JMPA代表撮影】

 浜野まいかにとって、五輪は特別な舞台だった。中学1年生だった2017年、「東京五輪に出る」という目標を立てた。なでしこジャパンは2016年のリオデジャネイロ五輪の出場権を逃しており、自国開催となる東京五輪を前に冬の時代を過ごしていた。

「東京五輪に出るという思いでやっていた。サッカーノートにも、東京オリンピックまであと何日って書いたりして…」

 セレッソ大阪堺レディースの下部組織出身で、14歳でなでしこリーグデビューを果たした浜野は、WEリーグが開幕したタイミングでINAC神戸とプロ契約を結び、22年のFIFA U-20女子ワールドカップではU-20日本女子代表を準優勝に導くとともに、大会MVPに選ばれる活躍を見せている。

 浜野が東京五輪までになでしこジャパンに選ばれることはなく、出場の夢は叶わなかった。それでも、17歳という年齢を考えれば順調すぎるキャリアを歩んでいた。翌年にはU-20女子ワールドカップで大会MVPに輝き、世界からも注目を集めた。同年10月には満を持してなでしこジャパンにも選出され、着実に夢の舞台へと近づいていく。

 しかし、昨年のFIFA女子ワールドカップで浜野に悲劇が襲う。大会直前の練習で左肩を負傷。出場は敗退が決まる準々決勝のわずかな時間に限られ、個人としても悔しい大会となった。浜野は当時の心境を次のように振り返っている。

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