スペイン代表はさらにレベルが高い。ただ…
藤田がドリブルで運び出した後、右の佐藤へパス。これでイスラエルのディフェンスラインが後退。細谷は下がるラインの手前のスペースを狙って動き、そこへ佐藤からのダイレクトパスが入る。細谷は狙いすまして右隅へ決めた。
日本代表はグループステージ3戦全勝。準々決勝ではU-23スペイン代表と対戦する。
過去3戦の相手はいずれも特徴が違っていたが、イスラエル代表はスペイン代表に最も近いパスワークの上手いチームだった。ボールの奪いどころを作れないままシュートまで持っていかれたケースが何度かあった。タイプは似ていてもスペイン代表はさらにレベルが高い。押し込まれる時間は長くなると想定される。
ただ、日本代表はもともと接戦体質である。全員のハードワークで隙をみせずに守り、奪ってからのカウンターがある。押し込まれても、そこから前へ運べる力も示している。スペイン代表は伝統的にパスワークが優れている半面、スペースを埋められるとそれほど無理をしてこじ開けにはこないので、比較的接戦には持ち込みやすいはず。相手に退場者があったU-23パラグアイ代表戦の5−0の後、2試合は1−0の勝利だった。接戦に強く、総力戦をかけられる長所に期待したい。
(文:西部謙司)
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