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海外サッカー 2か月前

来日してわかったトッテナムというクラブの凄さ。「本当にアメージング」、国立競技場に響いた驚きの声【コラム】

シリーズ:コラム text by 内藤秀明 photo by Getty Images

約80億円もの大金を叩いてまで獲得した18歳とは


 さて、試合そのものを振り返ると、トッテナムの勝利はスタジアムに訪れた多くのスパーズ(トッテナムの愛称)ファンを喜ばせるものとなった。得点をあげた主将ソン・フンミンの調子が上々であることもクラブは喜んでいるはず。ただし、より大きな発見として、10代の逸材たちの輝きを忘れてはならない。

 まず紹介したいのは、今夏にイングランド2部リーグ・EFLチャンピオンシップのリーズ・ユナイテッドFCから加入したアーチー・グレイだ。クリスティアン・ロメロやミッキー・ファン・デ・フェンの不在もあり神戸戦ではセンターバックのスタメンとして出場している。途中からは本職のボランチにポジションを移したこの18歳は、この夏のプレシーズンマッチで3試合連続でスタメン出場を続けており、即戦力の補強と言えるかもしれない。

 18歳とは思えない落ち着きを持つグレイは、攻撃ではパスワークに絡んで起点になり、守備では危機を未然に防ぐカバーリングを見せている。クラブ同士のライバル関係を無視してわかりやすく伝えるなら、デクラン・ライス(アーセナルFC)に近いプレースタイルというべきか。いずれにしても4000万ポンド(約80億円)もの移籍金には納得だ。

 余談だがグレイは兄も現在リーズの選手で、父は元プレミアリーガー、大叔父、祖父はリーズのOBで、特に大叔父のエディ・グレイはリーズのレジェンドということもあり、その血縁関係の逸材がスパーズに流出したことで、リーズファンの多くは頭を抱えたそうだ。

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