2位：パリ五輪（2024年）

成績：-
監督：大岩剛
主将：藤田譲瑠チマ
オーバーエイジ：なし

　2024年のパリ五輪（パリオリンピック）は現在開催中で、その評価は終わってみなければ付けられない。だが、歴代屈指のU-23日本代表と言える戦力がそろっている。

　今大会の日本代表は、オーバーエイジ枠を使用せずに大会に臨んでいる。さらに、主力だった松木玖生は夏に海外移籍の可能性があるため招集を回避することになった。ただ、それも日本サッカー界が進歩している証だろう。五輪は所属クラブに選手の派遣を強制できない大会で、ヨーロッパの各クラブは選手補強や新シーズンへの準備で忙しい時期なだけに、選手の五輪参加を望まないことは多い。そのため、久保建英や今夏にパルマに移籍した鈴木彩艶もメンバー外になった。

　そういった事情もあって最強メンバーを組めたわけでないが、登録メンバー18人のうち6人が欧州クラブに在籍しており、経験値は十分だ。主将の藤田譲瑠チマを筆頭に、GK小久保玲央ブライアンや背番号10の斉藤光毅など、有力選手が集まっている。

　パリ五輪出場権が懸かったAFC U-23アジアカップ2024カタールでは、タフなゲームを戦い抜いて優勝し、無事に8大会連続の五輪出場を決め、アジア最強の肩書きを引っ提げてパリに乗り込んでいる。南米予選をトップで通過した初戦のU-23パラグアイ代表は5−0で勝利すると、2戦目は今年3月のテストマッチで完敗したU-23マリ代表にも勝って連勝を飾り、早々にグループ突破を決めて見せた。

　スター選手をそろえ、オーバーエイジ枠でA代表常連選手も加えて戦った3年前の東京五輪と比べると、メンバーの豪華さでは見劣りするところは否定できないが、成績で東京五輪を超えて56年ぶりのメダルを日本にもたらす可能性は十分にあるだろう。