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谷川萌々子、衝撃ゴールの秘話

　なでしこジャパン（サッカー日本女子代表）は現地時間28日、パリ五輪（パリオリンピック）グループリーグ第2節でブラジル女子代表と対戦し、2-1で逆転勝利を収めた。劇的な逆転ゴールを叩き込んだのは、途中出場だった19歳の谷川萌々子。スーパーゴールの裏には父の助言があった。

「自分が変えてやる」。この試合がオリンピック初出場となった谷川は、強い決意を持ってピッチに立った。「太さんが自分にチャンスをくれたのは本当に感謝しかない」と起用した池田太監督への感謝を、最高の形で表現した。

「試合に入る前にお父さんから連絡があって…」。生まれたスーパーゴールの裏には父の助言があった。この日の午前中、谷川のもとにメッセージが届いた。「ブラジルのGKは結構前に出るので、どんどん狙っていけ」。谷川自身のプレーから獲得したPKをキャプテンの熊谷紗希が決め、同点に追いついた直後のことだった。

　父の言葉通り、ブラジル女子代表GKロレナはゴールマウスから離れたところにいった。迷いなく振り抜かれたキックは、弧を描きながらゴール左へと吸い込まれる。なでしこジャパンを今大会初勝利に導く貴重なゴールとなった。

（取材・文：加藤健一【フランス】）