「一番悔しい…」谷川萌々子を突き動かす「過去」
パリ五輪の初戦の相手はスペイン女子代表だ。昨年のFIFA女子ワールドカップ優勝国であり、バロンドールを受賞したアイタナ・ボンマティやアレクシア・プテジャスなどタレント揃いのチームだ。当然、今大会も優勝候補の一⻆である。谷川のスペイン戦にかける想いは人一倍強い。
谷川も出場した2022FIFAU-17女子W杯で、リトルなでしこジャパン(U-17女子日本代表)は準々決勝でU-17スペイン女子代表と対戦。この試合の66分に谷川は相手陣内のセンターサークル付近から左足を振り抜くと、ボールはゴール右上隅に吸い込まれた。谷川の武器であるロングレンジからのシュートが活きたシーンだ。日本は谷川のスーパーゴールで先制に成功するも、その後87分に失点。後半アディショナルタイムに逆転ゴールを許し、ベスト8敗退となった。
その後スペインはU-17女子W杯で勝ち進み、このカテゴリーを制覇。2022年のU-20女子W杯でも優勝しており、2023年のW杯を制したことで日本に続き2カ国目となる全カテゴリーのW杯制覇となった。谷川はU-17女子W杯で4得点を挙げ得点女王に輝きながらも、優勝を逃した。当然、五輪初戦で対戦するスペインに対する思いは強い。
自身のスーパーゴールで先制しながらも逆転負けとなった試合について谷川は「あのU-17(W杯)で負けたことは自分自身のサッカー人生において一番悔しい試合でした」と振り返った。そして、「スペインがU-17もU-20もトップのカテゴリーでも優勝しているので、優勝させないように、日本が優勝できるように強い気持ちでやっていきたいと思います」とスペインへのリベンジを誓った。