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【写真：Getty Images】

佐野の事件を報じる現地メディア

　ドイツメディア『Burstadter Zeitung』は現地時間22日に、性的暴行の容疑で逮捕されたサッカー日本代表MF佐野海舟について、移籍先である1.FSVマインツ05の現地と日本のファンの反応を比較して紹介していた。佐野は21日からチームに合流して練習を開始し、新シーズンに向けての準備を始める予定だった。

　記事では、「佐野海舟の事件が気になる」と題して、「SNSで不快感を表明しているのはマインツのサポーターだけではなく、日本のファンも同様のようだ」と、現地サポーターと日本の反応の違いについて言及していた。

　日本のファンについては、「佐野に大きな期待を寄せていた」と前置きし、「どちらのファンも、佐野の容疑行為の卑劣さについては同意している。日本では、佐野逮捕の第一報を受けて失望の声が広がっていた。欧州進出を目前に控えた将来有望な日本人選手として、国内ファンの中には大きな期待を抱いていた人もいたようだ。」と、同選手に対する期待が失望に変わったと指摘。

　一方で現地のマインツサポーターについては、「ファンは怒っている」と述べた上で、「マインツのファンには（佐野の）犯罪容疑以外にも何か別のことが起こっていることがわかる。なぜなら、アンワル・エル・ガジに対する裁判で敗訴した後、マインツのチームは現在、100万ドル（約1億5000万円）の損失を被る恐れがあるからだ」と、別の事件も影響していることを強調していた。

　同選手は、昨年10月自身のSNSに政治的な意見を投稿して、それが原因でクラブとの契約を解除されていた。しかし、裁判によってこの解雇が不当となり、約150万ユーロ（約2億4000万円）の賠償金を支払わなければならない状況となっている。

　所属選手の不祥事が続き損失を被ったことで、佐野だけではなくクラブが獲得した選手の人選に対しても現地のサポーターは不満を示しているようだ。