機能不全を解決した「進化」とは…
IHの外流れとCFのサイド奥への抜け出しに変化が見られた。これが多くなってくると跳ね返されたとき、2ndボールに対応できる人数が少なくなる。もしくは移動コストが大きくなってしまい、2ndボールへの対応がワンテンポ遅れてしまう。なぜならIHが外に流れて中央を空けてしまっているからだ。
また他の選手も常に縦の意識があるので、跳ね返されると背走してしまってネガティブトランジションに適応できない。間延びが発生し、単騎プレスの状況に陥ることは少なくなかった。ここの微妙な機能不全によって、湘南は勝ち点を落としてしまっていたのではないだろうか。
積み上げたものが実り、進化を遂げた湘南の進化は保持の局面にあるだろう。「速さの跳ね返り」による「トランジションの機能不全」とそれに伴う「体力の消耗」。これを全て解決したのが保持による「速さの選択」だろう。
これが見え始めたのが20節の川崎フロンターレ戦、敗戦はしたものの確かな手応えを掴んだのが21節の京都サンガF.C.戦、そして実ったのが22節の浦和レッズ戦。ここからCBの持ち出しによる攻撃参加とIHとWBの運用がバチッとはまる。
ではどのようにはまったのか。