「すごく自信がありますね」と語った部分とは?
【写真:Getty Images】
「30代でJリーグMVPになった俊さん(中村俊輔=横浜FCコーチ)や憲剛さん(中村=川崎FRO、家長(昭博=川崎)さんみたいな選手になりたい。そのためには、ゲームメークも得点も守備も全部できて、誰も止められない選手になるしかない」という野心を持って、アカデミー時代から長く過ごしたマリノスを離れ、蔚山現代・全北現代の2チームでプレー。蔚山の2022年は9ゴールをゲットし、「点の取れるアタッカー」へと変貌を遂げることに成功した。それを自信にして、今季から古巣に復帰したのである。
だが、最初はコンディションが上がらず、出場機会が限定的だった。ACL決勝も出番なしに終わり、悔しい思いをしたに違いない。その後、5月末から先発に抜擢され始め、6月26日のアビスパ福岡戦、7月14日の鹿島アントラーズ戦ではゴールも奪った。
そして指揮官交代という一大事に直面した町田戦で勝負を決める一撃をお見舞い。彼は強烈なインパクトを残したのだ。
「球際の部分なんかは今、すごく自信がありますね。今日も普通に球際で勝てたし、アントラーズの時も『勝てるな』と感じていた。それがプレーに余裕を与えてるかなと思います。以前だったら少しビビっちゃった部分もあったし、『勝てねえな』と思いながらやってる時もあったけど、そこが全然違う。現代サッカーは球際でどれだけ勝てるかにフォーカスされるので、韓国へ行ってよかったなと思います」と本人もしみじみ言う。33歳になった天野は“ファンタジスタ”から“バトルに勝てるファイター”へと進化しつつあると言っていい。