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Jリーグ 4か月前

17歳の分岐点。ガンバ大阪ユース時代の「苦い思い出」が髙橋直也の今を作る。湘南ベルマーレDFのルーツとは【コラム】

シリーズ:コラム text by 加藤健一 photo by Getty Images

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 明治安田J1リーグの第23節、湘南ベルマーレ対ジュビロ磐田の試合がレモンガススタジアム平塚で行われ、ホームの湘南が5−0で勝利した。大卒ルーキーながら3バックの右での先発起用が続く髙橋直也には唯一無二の武器がある。そのルーツをたどると、高校時代の「苦い思い出」にたどり着く。(取材・文:加藤健一)


髙橋直也は「その準備が非常にいい」

髙橋直也
【写真:Getty Images】

 スタンドに向かって手を振る姿には、まだ少し初々しさが残る。「相模石油グループ 一戦必湘プレーヤー」に選ばれた髙橋直也は、試合に勝てた喜びとともに、ディフェンダーの1人として無失点に抑えた喜びを言葉にした。

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「自分が出た試合で無失点で勝てた試合がなくて…」

 そう言った次の瞬間、スタンドに挨拶していたキム・ミンテが「直也は(MVPでは)無いよ」と厳しくも愛のあるイジリをする。このキャプテンの言葉は、「よくやった」という労いの裏返しと、髙橋ならもっとできるという期待の表れだと勝手に解釈しておこう。

 関西大学から正式に加入したのは今季だが、昨年2月にJFA・Jリーグ特別指定選手として承認され、昨季はリーグ戦で4試合に出場していた。今季は序盤戦こそ試合に絡めずにいたが、4月以降は徐々に出場機会を増やしていく。6日の浦和レッズ戦(3-2)、そしてジュビロ磐田戦(5-0)と2試合続けて先発してチームの連勝に貢献している。

 山口智監督は、天皇杯も含めて公式戦3連勝を記録したチームについて、こう話している。

「勝って自信になるとか、メンタル的なところは絶対にあると思います。ただ、守備のところの行き方、行くところの整理はできているし、その準備が非常にいい。プラス、ボールを持つ時間帯で、自分たちの体力をコントロールできているのも1つの要因なのかなと思います。その中で要所を締めながらできている。この3つが(好調の要因として)あると思います」

 磐田戦は前半の相手の退場により、試合の大部分を数的優位で戦ったことが、試合の大勢に影響を与えたことは間違いない。一方で、指揮官の言う「ボールを持つ時間帯」のクオリティが上がっていることも確かだ。その意味で、3バックの右に入る髙橋が果たす役割は大きい。

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