前半に好感触を得ていたのはイングランド代表
【写真:Getty Images】
前半終了時点で好感触を得ていたのは、イングランド代表の方だろう。
イングランド代表のガレス・サウスゲート監督は「戦術がない」「選手を並べているだけ」と言われがちだが、守備に関しては相手チームに合わせて準備をしている。スペイン代表との試合に向けてはフィル・フォーデンをロドリにマンマークで当てることで、相手のキーマンにあまり仕事をさせなかった。
スペイン代表の最大の武器であるニコ・ウィリアムズとラミン・ヤマルの両WGに対しては、カイル・ウォーカーとルーク・ショーの両SBが粘り強く対応。彼らのところで数的優位を作らせず、前半からギア全開で試合に臨む傾向の強いスペイン代表を今大会で最少となる5本のシュート(枠内0本)に抑えることができたのは上出来な結果だった。
途中交代からの選択肢が多いイングランド代表からすれば、いかにスコアレスの時間を長くするかが勝負のカギであり、逆にスペイン代表は両WGの代わりとなる選手がいないことから試合を“塩漬け“にされる方が嫌な展開になるのは明らかだった。
両チームともに枠内シュート0本と決定機が訪れないまま前半が終了。イングランド代表の方が狙い通りの展開に進めていたが、先に試合を動かしたのはスペイン代表だった。