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Jリーグ 2か月前

「みんなすごくうまい。でも…」アルビレックス新潟、小野裕二はまだ「自分を理解してもらっていない」。無得点の苦悩【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

小野裕二の現状は不完全燃焼



 それはベンチから見ていたマリノスユースの先輩・小野裕二も同じ。「彼(遠藤渓太)も海外へ行って大変な思いをしたと思うし、今、東京でこうやって同じピッチで試合できるのはすごくいいこと。お互いにいい状態で試合できるようにしていきたい」と自らの奮起を誓っていた。

 ご存じの通り、小野は今季から新潟へ赴き、ユース時代の恩師・松橋監督と15年ぶりにタッグを組んでいる。だが、ここまではJ1・9試合無得点。不完全燃焼感の強い状況になってしまっている。

 鳥栖に在籍した昨季は28試合出場9ゴールというキャリアハイの数字を残しており、新天地では同等以上の活躍が期待されていたはず。本人もケガに見舞われたとはいえ、大いに危機感を強めているに違いない。

 新潟にしてみれば、その小野が出てくる前に同点、逆転に持っていきたかった。しかし、前半はチャンスらしいチャンスを作れずに0−1で折り返すことになった。

 迎えた後半。彼らは一気にギアを上げ、次々とチャンスを作る。最たるものが50分の決定機。長谷川元希からラストパスを受けた谷口海斗がシュートを放つが、惜しくも枠の外に飛んでしまう。その後も長倉幹樹や長谷川がいい形でフィニッシュに持ち込んだが、どうしてもゴールをこじ開けられない。

 松橋監督はラスト15分というところで、満を持して小野と松田詠太郎というマリノス時代の教え子をダブル投入。流れを引き寄せようとするが、逆に一発のカウンターから野澤零温に2点目を食らってしまう。

 これがダメ押し点となり、新潟は0−2で敗戦。無得点という悔しい結果に終わり、松木に華を持たせる格好になってしまった。

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