センターバック
【写真:Getty Images】
CB:カイル・ウォーカー(マンチェスター・シティ)
生年月日:1990年5月28日
ユーロ2024成績:6試合0得点0アシスト
カイル・ウォーカーは今年5月で34歳の誕生日を迎えたが、その爆発的なスピードが衰える気配はない。
所属するマンチェスター・シティでも快速アタッカー対策として起用されることが多く、ブラジル代表FWヴィニシウス・ジュニオールのような世界屈指の左WG相手にも仕事をさせない守備での技術とフィジカル能力の高さは凄まじいものがある。
そのスピードからフィジカルばかり注目を集めるウォーカーだが、駆け引きにも長けている。あえて縦にスペースを与えることで相手FWのドリブルを誘いだし、これに乗った相手FWが仕掛けた瞬間に蓋をする。こうした1対1での守備での安定感はイングランド代表の武器であり、彼が最終ラインに構えていることで攻撃陣はリスクを犯した攻めをすることが可能になるのだ。
スペイン代表との一戦では左WGのニコ・ウィリアムズとマッチアップすることが予想されている。今大会のスペイン代表の攻撃は両WGの突破力がカギを握っており、そのうちの一つを止める役割をこの男が担うだろう。
【写真:Getty Images】
CB:ジョン・ストーンズ(マンチェスター・シティ)
生年月日:1994年5月28日
ユーロ2024成績:6試合0得点0アシスト
ハリー・マグワイアが怪我のために出場を逃したことで、ジョン・ストーンズは今大会に出場しているイングランド人CBでは最も多くの経験をしている。ユーロ(欧州選手権)出場は今回が3回目で、2021年に行われた前回大会から全試合で先発出場を続けている。
しかし、パフォーマンスそのものは彼のベストの姿からはほど遠い。その理由は明確で、2023/24シーズンは近年で最も多く怪我で離脱をしていたことによるコンディション不良だ。シーズン終盤はほぼ稼働できておらず、4月以降に行われた公式戦13試合で先発したのはたったの4試合。試合勘に大きな不安を残しており、実際にグループリーグでのパフォーマンスは彼の水準と比較をするとかなり厳しかった。
それでも決勝に向けては徐々にコンディションが上がっている印象で、ドリブルで相手FWのプレスをかわす場面も増えてきた。空中戦でも強さを発揮しており、オランダ代表との準決勝ではフィルジル・ファン・ダイクとワウト・ヴェグホルスト相手に奮闘。彼の復調はイングランド代表にとってかなりの好材料と言える。
【写真:Getty Images】
CB:マーク・グエヒ(クリスタル・パレス)
生年月日:2000年7月13日
ユーロ2024成績:5試合0得点1アシスト
マーク・グエヒは今大会がA代表では初の国際大会にも関わらず、堂々たるパフォーマンスでイングランド代表の最終ラインを支えている。
ジョン・ストーンズと同じく2023/24シーズンの終盤は怪我をしており、2月から4月末にかけては膝の負傷で長期離脱をしていた。しかし、今大会を通して、この怪我の影響を感じさせないパフォーマンスを披露しており、ギリギリのところでのシュートブロックや後ろからのクリーンなタックルで相手FWを止めるシーンなど、身体を張った守備も目立つ。
彼の持ち味はこうした“無理が効く守備”で、キーラン・トリッピアーが高い位置を取る左サイドのカバーをほぼ一人で担ってきた。守備での負担が大きかったことで、スイス代表との準々決勝では累積警告のため欠場となったが、オランダ代表との準決勝でスタメンに復帰。ほぼ確実にスペイン代表とのファイナルでも先発に名を連ねるだろう。