サイドバック
【写真:Getty Images】
右SB:ダニエル・カルバハル(レアル・マドリード)
生年月日:1992年1月11日
ユーロ2024成績:4試合1ゴール0アシスト
ダニエル・カルバハルがレアル・マドリードで送った23/24シーズンは、順風満帆そのものだったといえるだろう。
マドリーでの11シーズン目となった今季、カルバハルはリーグ戦28試合に出場。32歳とベテランと呼ばれる年齢に差し掛かってはいるが、それでも衰えぬ運動量で右サイドを何度も上下動し右サイドを活性化させ続けた。守備能力にも優れており、対人の強さはもちろんのこと、味方DFの裏のカバーリングも丁寧で、攻守ともに隙のないSBだといえるだろう。
ここ一番での勝負強さも光る。今年6月に行われたUEFAチャンピオンズリーグ(CL)決勝ドルトムント戦では、決勝点となるヘディング弾を叩き込んでおり、自身6度目のCL制覇の立役者となった。また、今季はラ・リーガ優勝にも貢献しており、最高の1年となっている。
ユーロ本戦でもその勢いは衰えず、グループステージ初戦のクロアチア戦でゴールを記録。ドイツ戦でのレッドカードの影響で準決勝のフランス戦には出場できなかったものの、決勝のスタメンには名を連ねるだろう。シーズンの総決算となるユーロ決勝で見せる、カルバハルのプレーに要注目だ。
【写真:Getty Images】
左SB:マルク・ククレジャ(チェルシー/イングランド)
生年月日:1998年7月22日
ユーロ2024成績:5試合0ゴール0アシスト
長く伸びたカーリーヘアがトレードマークのマルク・ククレジャだが、そのプレースタイルは見た目以上に機敏で戦術的である。
移籍2年目の昨季は左足手術の影響で長期離脱を余儀なくされたものの、21試合に出場。アグレッシブな守備を持ち味にピンチの芽を摘んだ。その高い守備能力はデータにも表れており、ユーロ大会中の地上戦勝率は67%、172cmと小柄ながら空中戦勝率も60%と、欧州の強豪にも簡単に当たり負けしない。無尽蔵のスタミナも有し、準々決勝のドイツ戦では、レロイ・サネやフロリアン・ヴィルツら世界でも指折りのアタッカーを相手に120分間攻守に奔走し続けた。
ククレジャは、攻撃面でも持ち味を発揮する。バルセロナのカンテラ出身ということもあり、パスの精度は中盤の選手に比肩する。偽サイドバックのような形をとってビルドアップをサポートしたり、前線にスプリントしボックス内にラストパスを送り込んだりと、多くの攻撃タスクを忠実にこなす。
そんなククレジャだが、髪を長く伸ばす理由は、同選手の母がピッチ上のククレジャを一目で見つけられるようにするため。スター選手となった今でも同じ理由で髪を伸ばし続けているという。イギリス紙『ザ・サン』によると、ユーロで優勝した場合、その髪を赤く染めると同選手の彼女と約束を交わしたそうだ。