センターバック

CB：ロビン・ル・ノルマン（レアル・ソシエダ）
生年月日：1996年11月11日
ユーロ2024成績：5試合0ゴール0アシスト

　昨年6月に代表デビューを果たしたロビン・ル・ノルマンは、あっという間にCBのレギュラーとしての地位を確立。今大会も累積による出場停止の1試合を除く全5試合に出場している。

　ル・ノルマンはフランスのスタッド・ブレストでプロデビューを飾ると、2016年にレアル・ソシエダへと加入。19/20シーズンにはトップチームの主力に成長し、以降ラ・レアルのCBとして大きなけがをすることなくコンスタントに試合に出場し続け、22/23シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ出場権獲得にも大きく貢献した。

　ル・ノルマンの長所はパスさばきにある。レギュラーとしてプレーする中で技術が向上し、21/22シーズンは自陣でのパス本数がリーグ最多となった。前線からのハイプレスも難なくかわし、ビルドアップの起点となる同選手は、スペイン代表CBとしてこれ以上ない適任者と言えるだろう。守備面においても、身体能力が高いタイプではないが、ハードなタックルで相手のFWを自由にさせない。状況判断にも優れており、主にコンビを組むアイメリク・ラポルテとの補完性も良いといえるだろう。

　ユーロ決勝の相手となるイングランドは、ハリー・ケインやジュード・ベリンガムなど、各ポジションにスターを擁している。ル・ノルマンはこの超強力な攻撃陣を抑え、優勝カップを掲げることが出来るだろうか。

CB：アイメリク・ラポルテ（アル・ナスル／サウジアラビア）
生年月日：1994年5月27日
ユーロ2024成績：5試合0ゴール0アシスト

　フランス出身のアイメリク・ラポルテは、18歳のときにアスレティック・ビルバオでトップチームデビューを果たすと、主力として長年活躍し、2018年にはマンチェスター・シティへ移籍。18/19シーズンはCBながらリーグ戦35試合3ゴール3アシストを記録するなど、5年半の在籍で180試合に出場した。昨季からはサウジアラビアのアル・ナスルでプレーしている。

　ラポルテはとにかく攻撃の貢献度が高いCBだ。その左足から放たれるサイドチェンジは高精度であり、最終ラインから一発でスペイン自慢のアタッカー陣にボールを供給する。中盤の配球役であるロドリやファビアン・ルイスは相手から執拗なマークを受けることが多いため、なおさらラポルテの存在が貴重である。

　身長191cmと空中戦にも強く、今大会も空中戦勝率60％を記録している。守備に関しても、1対1の局面に強く、相手の動きを予測し、恵まれたフィジカルで競り合いに勝利する。カバーリングにも定評があり、スペインの最終ラインをしっかりとまとめ上げている。

　ラポルテは若手時代、フランスの世代別代表で51試合に出場しA代表に招集されることもあったが試合には出られず、2021年にスペイン代表へと国籍を変更した過去がある。強い覚悟を持ってラ・ロハの一員となったCBは、決勝の舞台でも躍動してくれるだろう。