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Jリーグ 2か月前

苦戦には理由がある。北海道コンサドーレ札幌は土台が揺らいでいる。絶望の中で見えた一縷の光は…【戦術分析コラム】

シリーズ:戦術分析コラム text by Nobuya Akazawa|J1全部見るマン photo by Getty Images

絶望の中で見えた光


 光を見出したのはCHに入った大﨑玲央だ。最も苦しんでいる前進の部分における中盤の空洞化を大﨑は解決していた。

 ただ可変を行うのではなく、相手に影響を与えられるように、ファーストプレスラインの背後に止まることを選択。さらに相棒のCHにもコーチングを行いながら、自分は二手先のポジショニングを取ることで下のパスの選択肢を創出していた。土台がしっかり安定した鹿島戦の札幌は今季最も効果的な前進と攻撃を仕掛けることができていた。

 さらに守備の局面でもその違いを見せる。鈴木優磨への対応を岡村大八と受け渡しながら封じていく。これによって、札幌の守備が安定したのは間違いない。

 またチームとしてもオールコートマンツーマンではなく、少し構えながらプレスのタイミングを全体で共有していた印象だ。これがあったからこそマーカーの入れ替わりに対応できたのだろう。ここの意識の変化も良い方向に傾いていくきっかけになりそうだ。

 札幌が苦しむのには理由がある。しかしこの状況で大﨑はチームを救う救世主になるかもしれない。

(文:Nobuya Akazawa | J1全部見るマン)

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【了】

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