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鈴木彩艶がパリ五輪メンバー選外

　日本サッカー協会（JFA）は3日、今月24日から開幕するパリ五輪に臨むU-23日本代表のメンバー18名とバックアップメンバー4名を発表した。6月に行われたアメリカ遠征で招集されていたGK鈴木彩艶が、パリ五輪のメンバーから外れている。山本昌邦ナショナルチームダイレクター（ND）がクラブとの交渉が難しかった理由を説明した。

　鈴木はパリ五輪世代ではあるが、すでにA代表としてプレー。今年1月から2月にかけて行われたアジアカップでは全5試合に先発している。そんな中、6月に行われたワールドカップアジア2次予選の2試合に臨むA代表のメンバーからは外れており、アメリカ遠征に臨むU-23日本代表に招集されていた。当然、パリ五輪を見据えての招集だったはずだ。

　メンバー発表会見で山本NDは「選手の意志、そしてクラブの了承も得なければならない。一方で、移籍が関わってくると、現クラブとその先のクラブが7月から動き始めるところで確認を取らなければいけない。その中で選手の行き先、もしくは選手の状況。移籍先が決まらなければ、そことの交渉すらできない状況。一方で、監督さんが代われば、選手の立ち位置も変わっていく中で、先を予測して交渉をするということは困難を極めました」と明かした。

　さらに続けて、山本NDは「オーバーエイジに限らず、A代表で活躍している久保建英選手、鈴木唯人選手、そして鈴木彩艶選手。この海外組の選手たちも招集が叶いませんでした。日々クラブと連絡を取りながら関係者も含め、昨日まで努力したつもりでしたが、そういう選手たちがチームでとてつもなく大きな存在で必要とされているからこそ、こういう困難な状況になっているんだろうなと思います」とコメントしている。

　ベルギーのシント＝トロイデンVVでプレーする鈴木には今夏移籍の噂がある。イタリア版の『スカイスポーツ』が2日にセリエA復帰となったパルマが鈴木の獲得を狙っていると報じた。山本ダイレクターは直接的に、移籍交渉を行なっているため鈴木を招集できないとは言っていないが、前回のアメリカ遠征で招集していて、パリ五輪に招集できないことを考えると、移籍交渉が理由の1つである可能性があるだろう。