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Jリーグ 6日前

佐藤瑶大には強い覚悟がある。浦和レッズで目指す「ショルツ超え」。「守備が評価されるのは…」【コラム】

シリーズ:コラム text by 石田達也 photo by Getty Images

「宏樹くんのゴールを見てここまでやってきた」「守備が評価されるのは…」


 石原はここまでリーグ戦15試合先発出場。負傷した酒井に代わってのメンバー入りだったが復帰後も譲ることなくスタメンに名を連ねてきた。この日の得点は練習時から酒井の動き出しやシュートへのポジショニングなどを吸収してきた成果でもあった。「宏樹くんのゴールを見てここまでやってきたので、今日の結果につながったと思います」と話した。

 その後も浦和が攻守の切り替えでもイニシアチブを握り、主体的にボールを動かす一方で、磐田はどこでボールを奪うのかの整理がつかず、淡々と時間が過ぎるような苦々しさを感じていたはずだ。ボール取りにいくと叩かれ、取りにいかなければ前進される。ラインを押し上げられずにクリアボールを拾われる。浦和がピッチを支配する一方的な展開が続いた。

 1-0のまま後半を迎えるが、浦和の選手たちの躍動は止まらない。52分には石原がインターセプトし右サイドに抜け出た伊藤にパスを送る。折り返されたボールを渡邊が右足ボレーで打ち抜き追加点。さらに74分には左サイドの高い位置でボールを奪った大畑歩夢がマイナスのクロスを送ると、武田英寿がスルーをし、飛び込んできた伊藤がこれを右足でゴールマウスに蹴り込み試合の趨勢を決めた。

 相手の2トップに起点を作らせず、仕事を与えなかった佐藤は「立ち上がりからボールを持てましたし、良い形で点も入りました。後半は追加点が大事になる中で、前節の名古屋戦では取れませんでしたが、点を取ってくれて、守備もクリーンシートで終われました」と試合運びの良さを語る。

 さらに、「(今日)良かったのは前線の選手の切り替えの速さ。そこで奪えるかが大事ですし、後ろも狙いやすくなります。守備が評価されるのは、前があってのことなので、今日は前線の選手に感謝したいです」と続けた。

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