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Jリーグ 6日前

宮本優太にしか出せない色がある。171cm京都サンガCBの変わったルーティーン「調子乗りなので…」【コラム】

シリーズ:コラム text by 加藤健一 photo by Getty Images

「チームとして勝てた証」活かされた柏レイソル戦の反省



 柏レイソルとの一戦は2-1とリードした状況でアディショナルタイムを迎えたが、マテウス・サヴィオに同点弾を許していた。サヴィオがシュートを放つ瞬間、宮本は身体を投げ出してシュートを防ごうとしたが、わずかに間に合わなかった。しかし、宮本は3日前の苦い経験をパワーに変えた。

「レイソル戦では自分のスライディングが届かなくて失点になってしまった。ああいうのは気持ちだけで片付けられない部分もありますけど、やっぱり気持ちは大事。自分らしさを捨てちゃいけないなと思って今日の試合に臨みました」

 柏戦では試合終盤に3バックに変えて結果的には同点に追いつかれたが、湘南戦では4バックのまま逃げ切る選択肢を取った。試合終盤に湘南は4バックに変更して中盤を厚くしたが、「本当にチームとして勝てた証」と宮本が振り返るように、ベンチとコミュニケーションを取りながら、4バックのまま戦う方がいいという結論を下していた。

 結果的に我慢の時間が続いたが、耐え抜くことができたのは偶然ではない。曺監督は「今日はその反省を活かすことができて、戦術的な進歩もあった」と振り返る。もちろん、PKをストップしたク・ソンユンの活躍なしに勝利を語ることはできないが、ディフェンスラインの右サイドの2人の活躍も大きかった。

 湘南のストロングポイントになりつつある左ウイングバックの畑をどう止めるかは、多くの対戦相手が考えるところ。京都は右サイドバックの福田心之助が高い位置を取って畑の自由を奪い、その後ろのスペースを宮本がカバーする形をとった。湘南はルキアンや福田翔生を走らせてそのスペースを突こうとしたが、宮本のタイトなディフェンスによりほとんど無力化されていた。

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