セルビア代表(グループC)
【写真:Getty Images】
グループリーグ成績:4位(0勝2分1敗)
グループCは初戦のイングランド代表vsセルビア代表の試合以外はすべてドローに終わった。この結果だけ見ると、戦力が拮抗していたようにも見えるが、「どのチームも決定力に欠けていた」というのが正しい解釈だろう。
その中でもグループ最下位に終わったセルビア代表は3試合で1得点しか奪うことができなかった。メンバーを見ると、彼らの攻撃力のポテンシャルはもっと高いはずだ。今季所属するアル・アハリで40ゴールを奪ったアレクサンダル・ミトロビッチを筆頭にユベントスのエース、ドゥシャン・ヴラホビッチ、所属するフェネルバフチェで16得点16アシストを記録したドゥシャン・タディッチら中堅国の中ではトップレベルの攻撃陣を擁している。
それでも奪ったゴールはスロベニア代表との第2戦の最終盤にルカ・ヨビッチ(ミラン)がコーナーキックから決めた得点のみで、初戦のイングランド代表戦と最終戦のデンマーク代表戦では不発に終わった。
セルビア代表をより苦しくさせたのは、イングランド代表との初戦でフィリップ・コスティッチを失ったことだろう。クロッサーとして優秀な彼がいなくなってしまったことで、強力なFW陣に良いボールがなかなか供給されなかった。そんなコスティッチもイングランド代表との試合で対峙したブカヨ・サカを永遠に止められず、そこから決勝ゴールを許しており、ドラガン・ストイコビッチ監督のメンバー選考と修正力のなさにも疑問が残る。
元名古屋グランパスの指揮官は2年前のカタールワールドカップでも指揮を執っていたが、この時も1分2敗の最下位で敗退を喫している。3試合で8失点を喫したワールドカップと比較をすると、失点数は減少したが、冒頭に述べたように「どのチームも決定力に欠けていた」ことが2失点に抑えることができた最大の要因で、何度もサイドから崩された。その貧弱さは2年前から変わっておらず、ストイコビッチ監督では限界があるのかもしれない。
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