「極めて無礼な対応だった」
アッバーテ記者は「確実なことは、鎌田が、新たな契約を締結することはできないということだ。なぜなら、『成長令』を失効することになる。今の給与の支払いを維持できなくなるからだ。唯一の選択肢は、3年間の現在のオプション契約と同じ条件で1年間の契約を結ぶことだ」と提案していた。
この『成長令』という制度は、イタリアへの外国人選手の流入を促進するために導入され、クラブが税制上の優遇措置を受けることを可能にし、選手への年俸の支払いを持続可能なものにする。しかし、鎌田との新契約は、この恩恵を無効にし、ラツィオの財政にとって、持続不可能なレベルまで年俸を引き上げなければならない。ラツィオにとっては、経済的な負担が多く、アッバーテ記者が述べている提案が、現実的なものと見られた。
しかし、契約延長を楽観視していいたファビアーニSDが、契約満了となった5月30日の後日、鎌田側との契約更新交渉が破断となったことを明かす。それは、宿敵ローマとのダービーに敗れたあとのような怒りに満ち溢れていたものだ。鎌田側が提案してきた内容は、アッバーテ記者が提案していたまさに単年契約であった。
「選手たちがクラブのために尽くすのであって、クラブが選手に尽くすのではない。昨年夏、ルイス・アルベルトがトレーニングキャンプに現れず、移籍を希望していたため、我々は同じ特性を持つ選手としてカマダを選んだ。サッリも了承し、カマダの代理人が契約を翌年の5月30日に再検討するという条件を提示してきた。その更新期限が昨日過ぎ、彼らは同じ条件をもう一度提示するよう求めてきたのだ。我々にはそれ以前に合意していたが、予期せぬ事態に直面し、極めて無礼な対応だった。
私は誰からも脅迫されるつもりはなく、この『ゆすり』について話し合うつもりはないと冷静に伝えた。カマダは自由に去ることができる。ラツィオに来る者、選手や代理人は、プロジェクトを受け入れ、ラツィオを愛する必要があることを理解しなければならない」
ファビアーニSDはこのように語り、受け入れ難い条件を鎌田側がつきつけてきたことを明かした。そして、ラツィオのクラウディオ・ロティート会長も6月2日、鎌田が退団することを明言した。