「日本に行こうと思ったきっかけは…」
「ABコペンハーゲンの外国人選手は私と同じ地域に住んでいました。そういうこともあって、侑士には私のほうから連絡を取ったんです。コミュニケーションは日本語だけだったので、いい練習になりましたよ。侑士の彼女もデンマークに引っ越してきたので、私の彼女も含めて4人で親しくなり、とても長い時間を過ごしました」
日本語の学習歴は約1年半。漢字などの難しさがあり、実際に来日してみて自分の日本語はまだまだと痛感するも、今のところ「問題ない」と自信をのぞかせる。インタビュー中は発言の内容についてこちらが復唱して確認する場面が何度かあったが、問題なく意思疎通できるレベルだと感じた。
今日、Jリーグにはさまざまな外国人選手がプレーしている。なかには浦和のアレクサンダー・ショルツやファジアーノ岡山のスベンド・ブローダーセンのように来日前から日本に興味があったという選手もいる。
クリスティアンソンは寿司が大好きだと話すが、来日理由については「日本(の文化や食事)が好きだから」とは少し違う。インタビューの途中、銀座の書店で購入したという三島由紀夫の『金閣寺』を見せてもらったが、日本の文学に興味があるというわけでもないようだ。
「自分が学んだ日本語を日本で試したいんです。日本語を使って日本でサッカーをするというのは滅多にない機会で、珍しい体験だと思いました。日本に行こうと思ったきっかけは、日本という国や文化というよりは、日本語ですね。オンラインの先生とも親しくなりましたし、日本語が話せれば色んな経験ができると思います」
「(言葉に興味があるのか?というこちらの質問に対して)というよりは、何かにチャレンジしたいという気持ちが強いです。もし日本のクラブと契約できたら、私の彼女も日本に来ることになっています。彼女にとってもいい経験になるはずです」
日本でプレーしたいと意を決したクリスティアンソンは、代理人を内海周作氏に変更。スポーツイベントの企画・運営やアスリートのマネジメントなどを手掛ける株式会社ブーストの代表取締役も務める内海氏の紹介で、先述したとおり宮崎、八戸、奈良でトライアルを受けることになった。
日本に来て約1週間とまだ短いが、実際に来てみてどのような印象を抱いているのだろうか。宮崎にしか滞在したことがないのでまだはっきりとはわからない、と前置きしつつもクリスティアンソンはこう語る。