どのように日本語を習得したのか? 助けになった「日本人選手の存在」
「彼女は日本の漫画・アニメが好きなんです。たとえば『鬼滅の刃』や『NARUTO -ナルト』ですね。私も一緒になって漫画を読み、アニメを見ました。ちょうどその頃はコロナの時期で、自分の時間がたくさんあったため、将来のことも考えてサッカーとは関係ないことにトライしたいと思ったのです。そこで頭に浮かんだのが、日本語を勉強するということでした。耳にしてみて、とても興味深いと感じました。日本語はとても難しい言語だとわかっていましたが、挑戦したいと決めたんです」
日本語は世界のなかでもとりわけ難しい言語だと言われている。米国防省の外務職員局(FSI)が発表した言語習得難易度によると、日本語は北京語、広東語、韓国語、アラビア語と並んで最高難度にランク。
筆者がスウェーデンに住んでいた頃の話だが、現地の人と言葉の話になったとき、日本語にはひらがな、カタカナ、漢字の3種類の表記体系があると説明すると、彼らは一様に「ありえない」といった風に驚いていた。
そんな日本語を習得しようと決意したクリスティアンソン。自身の性格を「好きなことや興味のあることには一直線に突き進むタイプ」と説明するとおり、独学で少しずつ始め、それからオンラインレッスンで本格的に日本語学習に励んだ。
ある日本人選手の存在も日本語のレベルアップに寄与した。山谷侑士。横浜F・マリノスの下部組織出身の山谷は、水戸ホーリーホック、横浜FCなどを経て今年1月にクリスティアンソンと同じデンマーク3部のアカデミスク・ボルドクラブ(AB)に移籍。ちょうど住まいが近かったこともあり、クリスティアンソンはすぐさま山谷に連絡を取った。