塩谷司が挙げる「勝ち切れる強さ」の中身とは…
「前節が非常に苦しい試合で、ダメージの大きい試合だった。中2日で、試合内容で言ったらひどい試合だったと思いますけど、勝ち切れて広島に帰れるのはメンタル的に大きい」
「今日の内容もひどかったと思いますけど、そういう試合を勝ち切れる力は、リーグ戦で上に行こうと思ったら必要だと思います」
「チーム全体で勝ち切れる強さを身につけていきたい。ずる賢さやしたたかさだったり勝負強さを、若い選手にゲーム内容や展開、時間を見てプレーを選択できるようになってもらいたい」
彼らはレイソル戦で確かにそれを発揮していた。最初の30分はホームチームが優勢で、足掛かりをつかむのに苦労しながらも、なんとか勝負に持ち込むことに成功し、マテウス・サヴィオ、小屋松知哉、細谷真大の躍動にもなんとか耐え、代わりに33分にドウグラス・ヴィエイラが先制点を挙げた。
ゴールラインを越えたのはこのブラジル人だったが、彼は少なくともゴールボーナスの半分を大橋祐紀に譲るべきだろう。背番号77は素晴らしいパワーとスピードを見せ、野田裕喜をかわしてドウグラス・ヴィエイラにパスを送り、簡単にゴールを決めた。
「彼はシーズン前に入ってきた選手ですが、うまくいった最高の補強だったと思っています。加藤陸次樹とのコンビネーションもすごくいいですし、前からのディフェンスもできます。今日のように攻撃で大きい仕事もできます。本当に一番、良い補強だったと思っています」
実際、大橋は広島にとってすべての中心であり、攻撃性、知性、落ち着きを兼ね備えた彼は、徐々に完璧なフォワードへと変貌を遂げつつある。