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Jリーグ 5か月前

「僕の目標はずっと変わらない」谷晃生がFC町田ゼルビアで信じる道。「選手は半年でも大きく変わる」【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Getty Images

「僕の目標は…」ぶれない軸があるからこその決断


 デンデルとは今年6月末までの1年契約を結んでいた。しかし、ベルギーで就労ビザの取得が大幅に遅れ、さらに右足首の怪我も重なった関係で、2023/2024シーズンの公式戦出場がわずか2試合にとどまっていた今年1月。クラブ史上初めてJ1へ昇格した町田への期限付き移籍が発表された。

 ガンバを通じて「今回の選択は、賛否両論あると思いますが(中略)これからも自分の決断を信じて頑張りたい」と町田への移籍に対する胸中を綴っていた谷は、福岡戦後に自らの現在地と未来をこう語っている。

「僕の目標はずっとワールドカップで変わらない。その舞台に立つために、1年後、2年後に自分がどうなっているのかもわからない。なので、町田でしっかりと結果を残して、いいパフォーマンスを続けていった先がワールドカップにつながればと思っている。絶対にワールドカップに向かっていると自分は信じているし、だからこそいまは自分のパフォーマンスだけにフォーカスしていくだけだと思っています」

 町田では開幕戦から守護神を拝命し、出場停止だった1試合を除いて福岡戦まで18試合で先発。リーグトップに立つクロスへのキャッチ率を武器に、下馬評を覆す形で快進撃を続ける町田を安定した守備で支えてきた。福岡戦の78分にも、左サイドからMF岩崎悠人がファーへあげたクロスを完璧にキャッチしている。

 信じた道をしっかりと歩んでいる、と自負する過程で森保ジャパンへの復帰を果たした。しかし、敵地ヤンゴンで行われたミャンマー戦でゴールマウスを守ったのは、この試合が初先発となる前川黛也。舞台をエディオンピースウイング広島に移したシリア戦では、東京五輪世代のライバル、大迫が先発に指名された。

 6月シリーズにおける、キーパー陣の序列が反映されたといっていい起用法。4-0で迎えた76分から大迫に代わって投入され、国内組だけの陣容で臨んだ2022年7月の韓国代表とのEAFF E-1サッカー選手権以来、A代表での2つ目のキャップを獲得した谷は、森保ジャパンにおける立ち位置をこう語る。

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