ヴァンフォーレ甲府(現在11位)
前半戦順位:13位
前半戦成績:19試合6勝5分8敗
ヴァンフォーレ甲府の前半戦は残念なものだった。
昨季は惜しくも勝ち点3差でJ1昇格プレーオフ出場権を逃した甲府。今季はその悔しさを晴らす意味でも、前半戦でできるだけ多くの勝ち点を積み上げたかったはずだが、勝ち点23止まりでシーズンを折り返すことになった。
サポーターに大きな失望を与えたのが、ホームでの低調な戦いぶり。前半戦のホームゲームで白星を飾ったのはわずか1試合だった。ホーム戦だけのリーグ順位を考えると、リーグ最下位ザスパ群馬に次ぐワースト2位(9試合1勝3分5敗)の成績となっている。
最も大きな問題は、チームの守備があまりにも脆弱であることだ。
甲府の4バックは90分間耐えきれない。前半戦でクリーンシートを達成したのは第4節モンテディオ山形戦と第8節鹿児島ユナイテッド戦のみであり、複数失点を喫した試合は10試合にのぼる。失点数は28となり、これは中位のライバルクラブと比較してもかなり多い数字だ。
このような状況を受けて、就任2年目となる篠田善之監督は基本布陣を[4-2-3-1]から[3-4-2-1]変更した。初めて3バックで挑んだ第18節藤枝MYFC戦(1-2)では敗れてしまったものの、第19節、第20節と失点数を1に抑えることに成功。5バック気味に守ることで、前半戦で課題だった守備面は改善の兆しを見せている。
第20節終了時点で、11位の甲府と6位のベガルタ仙台(J1昇格プレーオフ圏内)の勝ち点差は10。厳しい戦いであることは間違いないが、J1昇格の可能性が潰えたわけではない。甲府は、安定感を取り戻した守備と共に上昇気流に乗れるだろうか。