「勝ち切るためには…」守護神が口にした反省の弁
だが、横浜には彼らを上回るパワーと選手層があった。途中出場の宮市亮の左サイドからの仕掛けに翻弄され、ラスト3分というところでアンデルソン・ロペスに同点弾を献上。追い込まれた広島は浮足立った。
もはや流れを止められず、3点目を喫したのはその3分後。宮市から渡邊泰基を経由し、中央にいたアンデルソン・ロペスにクサビのパスが入り、巧みなヒールで背後に流した。次の瞬間、走り込んできたヤン・マテウスが左足を一閃。鋭いシュートに反応しようと大迫は右手をいっぱいに伸ばしたが、触れないままネットを揺らされてしまったのだ。
「自分たちのスタイルは前からどんどん走ってっていう形なので、10人になってからもスタイルを変えずに行きましたけど、勝ち切るためには2−1になった時点でブロックを敷くことも考えるべきだった。そこはチームとしてもっと突き詰めて、ハッキリさせなければいけなかったですね。自分としてもここ数試合、失点が続いている。そこを改善しないといけないと思います」と手痛い逆転負けを喫した大黒柱のGKは反省の弁を口にするしかなかった。
これで18試合終わって勝ち点29のまま。首位・町田との9ポイント差を詰められずに、間もなく折り返し地点を迎えようとしている。今季の広島は3敗という数字からも分かる通り、大迫や佐々木らを軸とした守備の安定感は確かに感じられる。けれども、引き分けが8とリーグ2番目の多さ。いかに勝ち切れない状況が続いているかよく分かるだろう。