15位:トルコ代表
【写真:Getty Images】
監督:ヴィンチェンツォ・モンテッラ(2年目)
戦力値:75(攻撃力20、守備力17、選手層19、勝負強さ18)
今大会に出場するチームで最も若手選手に注目したいのがトルコ代表である。平均年齢25.8歳はチェコ代表に次いで若く、3人の10代の選手がメンバー入りを果たした。そんな若いチームをかつてミランで元日本代表MF本田圭佑を指導した経験のあるヴィンチェンツォ・モンテッラが率いる。
このチームの魅力は攻撃陣だ。昨夏に長きにわたり代表を牽引していたブラク・ユルマズが現役引退をしたこともあり絶対的なエースはいないが、それ以外のポジションは充実している。何と言っても注目はケナン・ユルディズ(ユベントス)とアルダ・ギュレル(レアル・マドリード)の両翼だ。10代ながら所属する強豪クラブでも目立っている彼らの破壊力は抜群。前者はキレキレのドリブル、後者は卓越したスキルと強烈な左足のシュートで違いを作っている。
彼らの周りを固める選手たちのクオリティも高く、主将のハカン・チャルハノール(インテル)から出てくるパスは絶品だ。出し手としても受け手としても優秀なオルクン・コクチュ(ベンフィカ)がトップ下に君臨しており、左の大外からは攻撃参加が大好きなフェルディ・カディオグル(フェネルバフチェ)が頻繫に上がってくる。絶対的なストライカーこそいないが、彼らの連係はクラブチームのように整っており、強力な攻撃陣が魅力のチームと言えるだろう。
一方の「守備力」にはやや不安を残している。とにかく失点が多く、3月に行われたオーストリア代表との親善試合では1-6の大敗を喫した。今大会の開幕前にはレギュラーとしての起用が想定されていたオザン・カバクがイタリア代表との親善試合で右ひざの前十字靭帯断裂の大怪我を負ってしまった。先述した左SBのカディオグルは攻撃とは対照的に守備では穴になりがちで、彼のサイドから崩されることも少なくない。
今年行われた親善試合は未勝利とかなり不安な状況で開幕を迎えたが、ジョージア代表との初戦で死闘を演じ、3-1の勝利を収める好スタートを切った。ゴール前での魂のブロックで何とか耐えたが、崩されたシーンも多く、今後に向けてはやや不安が残る内容だった。