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Jリーグ 5か月前

「学ばなければなりません」ジルさんが考える「良いGKの基準」60歳のイタリア人指導者が進めるサガン鳥栖の育成プロジェクト

シリーズ:コラム text by 佐藤徳和 photo by Getty Images

「良いGKの基準」「GK育成プロジェクトは順調に進んでいる」


――GKという役割は専門的であるがゆえ、プレーに対する批評が難しい傾向にあります。我々メディアやファン・サポーターがGKの理解を深めるためには、どうすればよいでしょうか。

「これは難しい質問ですね(笑)。私はいつも『GKがどのようなポジショニングを取っているか』を見ています。それから、守備陣に指示を出しているか、リーダーシップを備えているのか、ボールの位置に対してどのように動いているか、逆に動きすぎていないか、ということを確認しています」

「また、角度のないところからのシュートではニアをしっかり守れているのか、飛び出さなければならないクロスに対応できているか、最終ラインが上がっているときにその裏のスペースを守れているか、ゴールに張り付きすぎていないか、という点も評価の対象になります」

――セーブシーンだけではなく、それ以外の時間で何をしているかも大切なんですね。

「もちろん、ミスの少なさも大事なポイントですが、ミスは誰にでも起こることです。私にとっては今挙げた点が良いGKの基準となります」

――インタビューを通じて、ジルさんの考える良いGKの基準が着々とサガン鳥栖のGKに落とし込まれているのだろうと感じました。鳥栖のGKダイレクターとしてどのような目標を持っていますか?

「昨年から始まったこのGK育成プロジェクトは順調に進んでいます。トップチームの室(拓哉)GKコーチを含めたGKコーチ陣の唯一の目標は、下部組織からトップチームにGKを送り込むことです。これまで鳥栖にはそのような実績がないので、私が鳥栖を離れイタリアに帰る前に、これは実現したいと強く願っています」

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【了】

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