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優勝候補はどこだ! ユーロ2024戦力値ランキング1~10位。最も強力な戦力を揃えているのは?【ユーロ2024】

シリーズ:ユーロ2024戦力値ランキング text by 編集部 photo by Getty Images

5位:イタリア代表


監督:ルチアーノ・スパレッティ(2年目)
戦力値:88(攻撃力20、守備力23、選手層22、勝負強さ23)

 イタリア代表は2021年に行われたユーロ2020(欧州選手権)で、1968年大会以来となる欧州王者に輝いた。しかし、2022年のカタールW杯に向けた予選ではプレーオフの末にまさかの敗退。欧州王者がW杯に出られないという前代未聞の事態となった。

 今大会に向けてはロベルト・マンチーニ体制でスタートしたが、同監督の退任に伴い、昨季ナポリをスクデットに導いたルチアーノ・スパレッティが後任に就任。初の代表監督という中でも予選を勝ち抜き、敗れた試合はイングランド代表戦のみと良い状態で開幕を迎えた。

 2024年に行われた5試合で喫した失点はわずか2と、イタリア代表らしく「守備力」の高いチームだ。GKには現代表チームで最多キャップを誇る主将のジャンルイジ・ドンナルンマ(パリ・サンジェルマン)が君臨し、ディフェンスラインにもアレッサンドロ・バストーニ(インテル)やアレッサンドロ・ボンジョルノ(トリノ)ら守備力に定評がある選手に加えて、今季のボローニャを象徴するリッカルド・カラフィオーリもメンバー入り。22歳の若手DFは代表デビューがユーロというプレッシャーがかかるシチュエーションでも自らの仕事を完璧にこなした。

 一方の「攻撃力」には大きな不安を残している。現代表の最多得点者がニコロ・バレッラの10ゴールであり、今大会のエースとして期待されているジャンルカ・スカマッカ(アタランタ)も代表では1ゴールしか決めた経験がない。マテオ・レテギ(ジェノア)やジャコモ・ラスパドーリ(ナポリ)は不完全燃焼のまま今季を終えており、先述したバレッラや背番号10を託されたロレンツォ・ペッレグリーニ(ローマ)らの奮起が必須となる。

 「選手層」という側面では怪我人も多く、ニコロ・ザニオーロ(アストン・ヴィラ)やデスティニー・ウドジェ(トッテナム)、ジョルジョ・スカルビーニ(アタランタ)らが欠場を余儀なくされた。サンドロ・トナーリ(ニューカッスル)も賭博問題で出場停止処分を受けており、各ポジションで1人ずつ主力クラスがいない。

 ただ、その中でもスパレッティ監督は現状のメンバーの個性を活かすような戦術をチームに落とし込んでおり、初戦のアルバニア代表戦でもクラブのような美しい連係からフィニッシュという場面もあった。その中でスカマッカらしいダイレクトでのフリックなどポストプレーも効いており、彼が得点に絡めるようになれば下馬評以上に強いチームになる可能性もある。

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