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優勝候補はどこだ! ユーロ2024戦力値ランキング1~10位。最も強力な戦力を揃えているのは?【ユーロ2024】

シリーズ:ユーロ2024戦力値ランキング text by 編集部 photo by Getty Images

8位:スイス代表

スイス代表

監督:ムラト・ヤキン(4年目)
戦力値:84(攻撃力19、守備力22、選手層21、勝負強さ22)

 意外に思われるかもしれないが、スイス代表は国際舞台にかなり強い。2014年のユーロ(欧州選手権)以降はW杯を含めたすべての国際大会でグループリーグを突破しており、強豪国であっても大会出場をかけた予選すら突破できないというケースもある中で、これだけ安定した成績を収めていることは称賛に値するだろう。

 今大会は就任4年目を迎えたムラト・ヤキン監督にとって集大成になる。というのも、ハンガリー代表と対戦した今大会初戦のスタメンの平均年齢は29.8歳と、出場国で最も高くなる可能性があるのだ。これは全盛期を迎えている経験豊富なメンバーが多いことを裏返すデータでもあり、長年スイス代表を支えてきた選手たちは間違いなく気合が入っている。

 彼らの強みは「守備力」だ。今季のリーグ戦34試合で19失点しか喫しなかった守護神ヤン・ゾマー(インテル)とDFリーダーのマヌエル・アカンジ(マンチェスター・シティ)というワールドクラスの選手を中心に、ファビアン・シェア(ニューカッスル)、リカルド・ロドリゲス(トリノ)ら国際舞台で経験豊富な選手たちが脇を固める。今年行われた5試合では2失点しか喫していない。

 彼らは守るだけでなく配球能力にも優れており、この3バック全員が攻撃の起点となる縦パスやフィードを送ることができる。主将のグラニト・ジャカ(レバークーゼン)も最終ラインに降りてビルドアップを手助けし、そのパスをダン・エンドイェ、ミシェル・アエビシェール、レモ・フロイラーのボローニャ3人衆がポジションを入れ替えながら引き取ってチャンスを演出する。ポゼッションサッカーを展開する上で、ジョゼップ・グアルディオラ、シャビ・アロンソ、チアゴ・モッタの教えを受けた選手たちが多いのは、クラブのように多くの練習を行えない代表チームにとって大きなハンデとなる。

 しかし、「攻撃力」を「19」としたことからもわかるように、FWのタレント不足は否めない。本来エースとして期待していたゼキ・アムドゥニ(バーンリー)は所属クラブであまり得点を奪えず、ブレール・エンボロ(モナコ)は大怪我のために2年前のW杯以来の招集と、大きな不安を残していた。そんな中で希望の光となっているのが、ブルガリアで得点を量産しているクワドオ・ドゥアー(ルドゴレツ)だ。今大会に向けて初招集された“秘密兵器”はハンガリー代表との初戦で期待に応える先制ゴールを記録。そのほかの場面でもキレキレで、彼のパフォーマンス次第ではベスト8以上も十分に狙えるかもしれない。

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