「イタリアが最高だとは思っていません。ただ…」
――どういう経緯でGKになったのですか?
「もともとGKに憧れていました。GKはチームやチームメイトを救えるポジションで、凄いシュートを防げばヒーローになれますからね。幼い頃はストリートも含めてどこでもサッカーをしていました。今の子どもたちは環境の整ったサッカースクールでサッカーをするものですが、私たちが子どもの頃はストリートがサッカースクールでした。2つの石を置いてゴールを作り、アスファルトの上でよくダイブしていましたよ。
――応援していたクラブはどこですか?
「幼い頃はミランを応援していました。ただ、1974年に故郷のクラブであるアスコリがセリエAに昇格し、それからはアスコリだけを応援しています。今季はセリエBで戦っていましたが、セリエCへの降格が決まってしまい残念です。それでも、これまで何度も復活してきたように、今回も困難を乗り越えることができると信じています」
――イタリアも世界的なGKを輩出してきましたが、世界で最も優れたGKは誰だと思いますか?
「何人か優れたGKがいますが、この選手が最高だというGKは見当たりません。完成されたGKといえば(ジャンルイジ・)ブッフォンでした。テクニック、それ以外の部分でも彼が最も優秀なGKだったと思います。今だと(ティボー・)クルトワ(レアル・マドリード)、(マヌエル・)ノイアー(バイエルン・ミュンヘン)も素晴らしいGKですね。それから(ジャンルイジ・)ドンナルンマ(パリ・サンジェルマン)にも期待していましたが、ここ最近は良いパフォーマンスが継続して出せていませんね」
※イタリア出身のバッレージ・ジルベルト氏は、60歳となった現在も指導法をアップデートしているという。第3回では時代とともに移り変わるGKの役割に目を向けながら、イタリアで築き上げられた“ジルさん”の指導法にフォーカスしていく。
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