イングランド・プレミアリーグ 最新ニュース
世界中のトップリーグや国際大会でビデオ・アシスタント・レフェリー制度が導入されて数年が経つが、制度をめぐる議論は絶えず、廃止を求める声もある。イングランドで上がった廃止すべきとの主張は、いくつかの面で妥当性と説得力を欠く。VAR制度の是非は、審判のあり方を考える契機になっている。(文:ショーン・キャロル)
VARの必要性が問われたプレミアリーグ
今週、プレミアリーグのクラブが来シーズンからビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)を廃止するかどうかを投票したため、審判、特にVARシステムが再び注目を集めている。
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この動議は、2023/24シーズン中にあまりにも多くの判定で不利な立場に置かれたと感じたウォルバーハンプトン・ワンダラーズ(ウルブス)によって提出されたが、リーグの他の19クラブはすべて反対票を投じ、VARの維持に賛成したため、少しばかげた結果になってしまった。
ビデオチェックの導入は、試合で最も重要な判定を下す際に審判をサポートすることで審判の仕事を楽にすることを目的としていた。まだ改善できる余地は間違いなくあるものの、大部分はその通りになっている。
プレミアリーグの最高サッカー責任者トニー・スコールズ氏は今年2月に、試合を左右する事象(キーマッチインシデント/KMI)パネルによって評価された判定の96%が正しいと判断されたと発表した。ちなみに、VAR導入前はその数字は82%だったようだ。
しかし、ウルブスの態度が示すように、不満や不平、陰謀説は依然としてあふれている。実際のところ問題は審判ではなく、試合を取り巻く文化にあることを示唆していると言えるだろう。