「もう若くないなと」
【写真:Getty Images】
「年齢的にも上になってきている。それは代表だけじゃなくて、アーセナルも含めてですけど。なので、もう若くないなとは感じているし、そういう面もあるのかなと思っている」
東京五輪世代からの飛び級として、堂安らとともに初めて森保ジャパンに招集されたのが2018年9月。当時のシント=トロイデンからセリエAのボローニャをへて、世界最高峰のプレミアリーグに挑んで3シーズン目を終えた。今年3月にはアーセナルとの契約を2026年夏まで延長した。
11月には26歳になる。自らの立ち位置の変化が、冨安をして「もう若くはない」と言わしめた。森保ジャパンの守備の要としての視線はアジア最終予選、そして自身2度目のW杯となる北中米大会へ向けられている。シリア戦が行われた11日は、くしくも同大会が開幕するちょうど2年前だった。
「まずはしっかりと無失点で2次予選を終えられたのはポジティブだと思うし、最終予選ではレベルがまた数段上がるので、そこでまた集まったときにしっかり勝てるように準備をしたい。ただ、結局は選手がそれぞれの所属チームでプレーする時間の方が間違いなく長いので、そこでしっかりと出場時間を伸ばし、さらに自分たちの価値を高めていく、といったところが大事になってくると思う」
板倉もブンデスリーガ1部のボルシア・メンヒェングラートバッハで2シーズン目を終えた。ヨーロッパのメディアは、今夏の移籍市場で伊藤や町田にステップアップの可能性があると報じている。森保ジャパンのセンターバック陣をこれまでも、そしてこれからもけん引する冨安は、代表へ抱く変わらぬ思いをこう語る。
「新しいシステムへのチャレンジに関してはとてもポジティブに感じているけど、僕も含めた全員が代表に呼ばれるだけで、いつも特別なものを抱いている。なので、その延長線上にある感じですね」
マンチェスター・シティと熾烈な優勝争いを繰り広げた2023/24シーズンの終盤戦で、冨安はアーセナルの左サイドバックとして躍動した。ようやく万全な形に戻したコンディションをキープしていくその先に、アーセナルだけでなく複数のシステムを使い分ける森保ジャパンの最終ラインでも、存在感を含めた一挙手一投足が頼りになる自身の姿を目標に掲げながら冨安はオフに入った。
(取材・文:藤江直人)
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