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Jリーグ 4週間前

「セレッソさんに教えてもらった」FC町田ゼルビアはまた強くなる。約5年半ぶりゴールの昌子源が視野に入れる頂点【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Getty Images

「セレッソさんに教えてもらった感じです」



「ディフェンダーをやっていたら、オウンゴールはしゃあないこと。オウンゴールを記録していないディフェンダーなんていないと思っているので」

 オウンゴールをこう振り返った昌子は、その後のチームに問題があったと続ける。36分には右サイドから最終ラインの裏へ抜け出したMF上門知樹に同点ゴールを決められて折り返した。

「そこ(オウンゴール)から気持ち的にどんよりと重くなったのは反省点だし、前半のうちに2-2とされたのも、僕たちのなかではやはり大きな反省点です。プレッシャーの甘さやボールロストの多さもあって、後ろが最終ラインをなかなか上げられなかった。表裏一体というか、前線でのボールロストが増えれば自然とラインも上がらなくなる。そういったところでのチームとしての未熟さを、高い授業料を払ったじゃないですけど、セレッソさんに教えてもらった感じです」

 後半はセレッソがさらに攻勢を強めた。シュート数で4対8と後塵を拝したなかで、GK福井光輝がファインセーブを連発。73分からは昌子を真ん中にすえた3バックに移行し、逃げ切る、というベンチの明確なメッセージのもとで第2戦を2-2で引き分け、2戦合計スコア5-3でセレッソを退けた。

「でも、今日だけで言うと勝っていない。2-0とリードした状況では、やはり勝ちゲームにそのまま持っていくのが理想だし、これがリーグ戦だったら勝ち点は1しか手にできていないわけです。もっと上を目指していくとなれば、強い相手だとわかっていても、こういう試合でも必ず勝ち点3を取らなければいけない。そういう点も考えれば、今日はどちらかと言えば反省の方が多いですね」

 今後は筑波大学の挑戦を受ける12日の天皇杯初戦の2回戦(町田GIONスタジアム)に続いて、再び中2日の15日には敵地、日産スタジアムで横浜F・マリノスとのJ1第18節に臨む。

 1日に行われた第17節で、町田は1-3でアルビレックス新潟に今シーズン4敗目を喫した。絶対に連敗をしない、を合言葉にしてきた町田は、サンフレッチェ広島、ヴィッセル神戸、ジュビロ磐田に敗れた次の節ですべて勝利してきた。今後を占う大一番ともいえるマリノス戦へ、昌子は闘志を新たにする。

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