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最悪の無駄遣い…。バルセロナの歴代“不良債権”ワーストイレブン。大外れだったのは…?

シリーズ:不良債権ワーストイレブン text by 編集部 photo by Getty Images

RSB:マルティン・カセレス(ウルグアイ代表)

バルセロナに所属していたウルグアイ代表DFマルティン・カセレス
【写真:Getty Images】


生年月日:1987年4月7日
在籍期間:2008年夏〜2011年夏
移籍金:1650万ユーロ(約23.1億円)
通算成績:23試合0得点0アシスト

 ウルグアイ代表DFのマルティン・カセレスは、ジェラール・ピケと同じく2008年の夏にバルセロナへの移籍を果たしている。移籍金はピケよりも高い1650万ユーロ(約23.1億円)で、それだけ将来を期待された存在だった。しかし、黄金期を中心として支えるなどクラブのレジェンドとなったピケとは対照的に、カセレスはバルセロナで影を潜めたままだった。

 当時21歳で経験が豊富とは言えず、加えて怪我による離脱も多かったカセレスが、カルレス・プジョルやラファエル・マルケスといった百戦錬磨の男たちの壁を超えることは至難の業だった。クラブはスペイン史上初の3冠という快挙を成し遂げたが、リーグ戦は13試合773分間、チャンピオンズリーグ(CL)では3試合218分間の出場に留まるなど、カセレスの貢献度は高くなかった。

 そのカセレスは、翌2009/10シーズンにユベントスへ、2010/11シーズンにセビージャへとレンタル移籍に出されている。そして2011年にセビージャへ完全移籍するなど、バルセロナでの稼働は実質1シーズンとなった。ちなみにセビージャがバルセロナに支払った移籍金はわずか300万ユーロ(約4.2億円)。バルセロナにとって手痛い損失となったのは言うまでもない。

LSB:ジュニオール・フィルポ(ドミニカ共和国)

バルセロナに所属していたドミニカ共和国出身のジュニオール・フィルポ
【写真:Getty Images】

生年月日:1996年8月22日
在籍期間:2019年夏〜2021年夏
移籍金:2000万ユーロ(約28億円)
通算成績:41試合2得点3アシスト

 ジョルディ・アルバのバックアップを求めていたバルセロナは、カンテラ(下部組織)時代から過ごすベティスで頭角を現したジュニオール・フィルポに目をつけ、その将来性を買った。しかし、この判断は結果的に失敗だったと言わざるを得ない。フィルポの獲得に2000万ユーロ(約28億円)を費やしたが、それ以上の金額で売却することは叶わなかった。

 フィルポは攻守両面においてバルセロナの求めるレベルに達しなかった。主力としてはもちろんのこと、アルバのバックアッパーとしても物足りず、スペイン紙『マルカ』が選出した2019/20シーズンのラ・リーガワーストイレブンに不名誉ながら名を連ねている。翌シーズンは、新たに就任したロナルド・クーマン監督の元でさらに厳しい立場に置かれ、1年目から出場機会を大幅に減らした。

 2021年の夏にリーズへ完全移籍で去ることになったフィルポは、後に「彼(クーマン監督)は試合に出られない原因として、僕のトレーニングの仕方が悪いとか、グループを汚しているとか根拠のないことを言った。僕の態度が気に入らなかったんだね」とクーマン監督への不満を爆発させた。フィルポ、そしてバルセロナの両者にとって苦い記憶となった。

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