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「勝ち急がない」なぜ三菱重工浦和レッズLは連覇できたか?「塩越柚歩なら…」楠瀬直木監督は将来を見越して起用する【コラム】

シリーズ:コラム text by 佐藤亮太 photo by Getty Images

覚悟と信頼。「オーケストラの指揮者のような立ち位置で」


 S広島Rに勝って決勝進出した浦和はINAC神戸と対戦(24年1月27日)。浦和はPK戦で敗れたものの、主力2人を欠きながら内容で圧倒できたことはこれまで進んできた道が正しかったという自信をチームに与え、シーズン中断明け8節(3月3日)INAC神戸戦(1‐1)以降、最終節(5月25日)東京NB戦(3‐3)で引き分けるまで13連勝を果たした。

「選手たちが自分たちで切り拓いてくれました。こっちは信じて『頼むぞ』と選手を送り出すことしかできません。また、送り出してプレーがダメだったから交代ではなく、信じて起用し続ける。こっちの覚悟がわかってくれたので、思い切ってやってくれました」と楠瀬監督。チームとしてのまとまりの強さが感じられた。

 父親、先生、哲学者、軍人と監督のタイプはさまざま。ただ音楽一家で育った指揮官らしく「オーケストラの指揮者のような立ち位置で」と全体を見渡しながら微調整を続けまとめていく手法がいまのチームにはあっているのかもしれない。

 シーズンが終わった5月24日、クラブから楠瀬監督の来季続投が発表された。目指すは国内・国外を含めた4つのタイトル。WEリーグ3強時代から抜け出すシーズンとなるか。

(取材・文:佐藤亮太)

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【了】

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