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明治安田J1リーグ第17節、東京ヴェルディ対北海道コンサドーレ札幌が2日に行われ、5-3で札幌が敗れた。最下位脱出が叶わなかった札幌の36失点はリーグワースト。ヴェルディ戦の失点シーンとDF岡村大八の言葉から、札幌の守備戦術が抱える問題点をひも解いていく。(取材・文:河治良幸)
相手のマンツーマンを利用して攻略した東京ヴェルディ
北海道コンサドーレ札幌は東京ヴェルディにアウェイで5-3と敗れて、最下位からの脱出とはならなかった。先日、“ミシャ”ことミハイロ・ペトロヴィッチ監督の下でシーズンいっぱい戦い抜くこと、同時に今年限りで退任することが、三上大勝代表取締役GMから表明されたが、選手間のミーティングでも、攻撃的なサッカーを貫くことが、J1生き残りの1番の道であるということが共有されたばかり。
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その意味でも、この結果はショッキングなものだが、失点の理由を筋立てて解析することで、このスタイルの中でも改善できる問題点は多く見つけられる。5つの失点に共通するのはどれも、相手のヴェルディが札幌のマンツーマンを利用するような形で、しっかりと意図した攻撃を繰り出しており、札幌のディフェンスが対応できなかったことが要因になっている。
ヴェルディは5-0で敗れた第15節のFC町田ゼルビア戦を受け、前節のヴィッセル神戸戦で3-1-4-2に変更し、1-0の勝利を飾っていた。そうしたことから札幌もヴェルディが4バックで来るケースと3バックで来るケース、両方を想定して準備していたようだが、いざ試合が始まって混乱を招いたのが、これまで木村勇大と2トップを組んできた染野唯月が、MF見木友哉と2シャドーを組んできたことだ。
3バックの中央で、ディフェンスリーダーでもある岡村大八は「相手が4枚で来るのか、3枚で来るのか分からなかった。基本的には4枚ですけど、神戸相手に3枚でやって勝ったので。相手がどういう形で来るのか読めなかったので、自分たちも守備をどういう形ではめて行くかを考えてやった」と振り返る。どちらにしてもヴェルディの2トップに対しては4バックで構えることで、2センターが2トップを見られる形を想定していたようだ。