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5月は明治安田J1リーグ1勝1分4敗と苦しみ、16位に沈むアルビレックス新潟は、相次ぐ負傷者の影響で限られた人数での戦いを強いられている。その中で、フル稼働を続ける長倉幹樹は、今季リーグ戦で3得点1アシストと結果を残す。「できないことがない」と評される24歳は、悩めるチームを勝利へと導くことを目指す。(取材・文:野本桂子)
著者プロフィール:野本桂子
新潟県新潟市出身。フリーランス編集者/ライター/インタビュアー。新潟大学人文学部卒業後、地元広告代理店、地元出版社での雑誌編集を経て、2011年からフリーランス編集者・ライターに。同年からアルビレックス新潟の取材を始める。2016年から『エル・ゴラッソ』新潟担当記者に。同年創刊されたサポーターズマガジン『ラランジャ・アズール』(2024年休刊)の編集・取材を8年間に渡り務める。「サッカー本大賞2022」優秀作品&読者賞受賞のサッカー小説『サムシングオレンジ』(藤田雅史著/新潟日報社)編集担当。2024年からアルビレックス新潟のクラブ公式有料サイト「モバアルZ」でもコラム等を執筆。
タフな5連戦でフル稼働した長倉幹樹
アルビレックス新潟は、5月11日の明治安田J1リーグ第13節・浦和戦から第16節・福岡戦まで、15日間でカップ戦含む5試合を戦い抜いた。ほかにも同様の日程で戦うチームはあったが、新潟はこの間、負傷者が相次いだ不運もあり、JFA・Jリーグ特別指定選手も招集してベンチをぎりぎり満たせる危機的状況。昨季のように2チーム編成でターンオーバーさせることもままならず、ほぼ同じメンバーで先発を数名入れ替えながらの5連戦となったのだ。
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チームで唯一、このタフな5連戦すべてに先発出場したのが、長倉幹樹だ。
FWの交代選手がベンチにいないという事情もあったが、長倉自身もそれは覚悟の上。むしろ「長い時間出た方がチャンスも増えるので、やっていて楽しいです。疲労感よりも、出続けているうれしさの方が大きい」と連続スタメンをポジティブに受け止め、ピッチに立ち続けた。
5連戦の1戦目となる第13節・浦和戦と、3戦目となる第15節・湘南戦で、それぞれ1得点を挙げた。4戦目に当たるYBCルヴァンカップ・秋田戦では、延長後半の120分までピッチに立ち続けた。さらに中2日で迎えた5戦目の第16節・福岡戦では、90+3分に自陣からゴール前まで長い距離を走り、クロスを頭でそらして早川史哉の得点をアシストした。
この間、リーグ戦の4試合はいずれもフル出場で2得点1アシスト。自身の得点は勝利に結びつかなかったものの、第14節・横浜F・マリノス戦は攻守に走って両チームを通じて最長の走行距離(12.598km)を記録し、ルヴァンカップ秋田戦では延長120分まで出場し、勝利に貢献した。