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海外サッカー 1か月前

「ここなら成長できる」町野修斗のドイツ1年目、「修行のような時間」を抜け出したターニングポイントとは【現地発コラム】

シリーズ:コラム text by 林遼平 photo by Getty Images

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FIFAワールドカップカタール2022メンバーの1人だった町野修斗は、ブンデスリーガ2部1年目のシーズンを31試合5得点6アシストという成績で終え、ホルシュタイン・キールの1部昇格に貢献した。日本とはまったく異なる環境の中で、町野は「修行のよう」と表現する難しい時間を乗り越えて、自らの目標へ近づこうとしている。(取材・文:林遼平【ドイツ】)


著者プロフィール:林遼平

1987年生まれ、埼玉県出身。東日本大震災を機に「あとで後悔するならやりたいことはやっておこう」と、憧れだったロンドンへ語学留学。2012年のロンドン五輪を現地で観戦したことで、よりスポーツの奥深さにハマることになった。帰国後、サッカー専門新聞『EL GOLAZO』の川崎フロンターレ、湘南ベルマーレ、東京ヴェルディ担当を歴任。現在はフリーランスとして『Number Web』や『GOAL』などに寄稿している。

これまでとは異なる環境

ホルシュタイン・キールの町野修斗
【写真:Getty Images】

 2023年6月29日、湘南ベルマーレに在籍していた町野修斗は、さらなる成長を求めてドイツの地へ向かうことを決意した。移籍先はブンデスリーガ2部のホルシュタイン・キール。史上初のブンデスリーガ昇格を目指すクラブで、新たな歩みをスタートさせた。

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 新天地での生活は刺激が溢れていた。シーズン中でも毎週2部練習があり、ウェイトトレーニングも毎日のように課される。加えて、言語の問題や日本人がほとんどいないという環境。その中でどうチームに馴染んでいくかも含め、これまでとは全く違う環境に身を置いたからこそ、今までに得られなかったものを吸収していく日々が始まった。

 シーズンを振り返ると、開幕当初は充実したパフォーマンスが続いた。開幕スタメンに名を連ねると、2トップの一角やシャドーの位置でプレーし、巧みなポストプレーや周りをうまく使った動き出しでチャンスに絡んでいく。

 第2節のグロイターフュルト戦では決勝弾をマーク。少しずつ周りからの信頼を得ていくと、第4節のシャルケ戦では見事な動き出しから得点を記録した。「やはり得点を重ねていけばパスも出てきますし、周りも僕のことを見てくれるようになる。一戦、一戦、積み重ねていって信頼を勝ち取りたい」という言葉からも、徐々に周りとの関係性がよくなってきていることが伝わってきた。

 一方で、「まだ全然です」と新たな場所でさらにレベルアップする必要があると町野は前を向いていた。

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