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Jリーグ 6か月前

「効率が悪い」川崎フロンターレは理想と現実の間で揺れている。主将・脇坂泰斗が語る「ちょっと危ない」思考とは【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Getty Images

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明治安田J1リーグ第16節、川崎フロンターレ対柏レイソルが25日に行われ、1-1のドローに終わった。これで川崎Fはリーグ戦3試合勝ちなしとなり、15位に低迷している。チームが抱えている問題とは何なのか。主将・脇坂泰斗が語る「ちょっと危ない思考」とは。(取材・文:藤江直人)


「自分が絶対にチームを勝たせる」

川崎フロンターレのMF脇坂泰斗
【写真:Getty Images】

 ありったけの思いを込めて、川崎フロンターレのキャプテン、MF脇坂泰斗はホームのUvanceとどろきスタジアムに駆けつけたファン・サポーターの前でゴールパフォーマンスを繰り返した。

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 もっと歓声を、と言わんばかりに両手を耳にあて、左胸を何度も右拳で叩く。再び両手を耳にあてると、アントニオ猪木さんでお馴染みの「イチ! ニー! サン ダァーッ!」と右手を振りあげた。

 サガン鳥栖に2-5、ガンバ大阪には1-3と、ともに敵地で逆転負けを喫して迎えた25日の柏レイソルとのJ1リーグ第16節。両チームともに無得点が続いた均衡を、自らのゴールで破った30分に繰り出した一連のゴールパフォーマンスの意味を、脇坂は静かな口調で明かした。

「アウェイの2連戦で負けた後も声援をくれて、僕たちを支え続けてくれたファン・サポーターへの感謝もあったし、ホームでは自分が絶対にチームを勝たせる、という思いでピッチに入っていたので」

 胸中に秘めた脇坂の熱い思いは、17分にも具現化されかけていた。FW家長昭博のパスを受けて前を向くと、右サイドから柏ゴール前へ一直線にドリブルを仕掛ける。左サイドバックの三丸拡とセンターバックの古賀太陽の間を強引に破り、ペナルティーエリア内へ侵入した直後に右足を振り抜いた。

 ゴールの右、低い位置を狙った一撃は、前へ出てきた柏のゴールキーパー、松本健太がとっさに伸ばした左足に弾き返された。川崎Fが迎えた最初の決定機を逆手に取ったと脇坂は明かしている。

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