遠藤航の重要性が再確認された理由
いつも通り[4-3-3]の中盤の底で先発出場した遠藤は「フィルター役」と「後方からの攻撃陣のサポート」の両タスクを完璧にこなしてみせた。
直近のリバプールは第36節トッテナム戦と第37節アストン・ヴィラ戦で、遠藤をベンチに下げてからピッチにフィルターとなる選手が不在に。その結果、中盤の強度が落ちて2失点ずつ喫している。
この2試合で改めて遠藤の重要性が再認識されたことだろう。今のリバプールには日本代表MFのような守備の局面で強みを発揮する選手がいないのだ。19歳のステファン・バイチェティッチは長期離脱明けで、まだコンディションが万全ではなく、先述したトッテナム戦では苦戦する姿も見られた。
この2試合での反省を踏まえて臨んだ今節、遠藤はフル出場を果たし、90分を通して相手のカウンターのチャンスの芽を多く摘んだ。自陣では的確なカバーと味方選手との連係で、裏へのスルーパスや相手の球の出どころを潰し、敵陣では積極果敢なプレスでカウンターの起点を封じている。
その中でリバプール加入当初と比較をすると、確かな成長が伝わるプレーがあった。